市長答弁で中断!再び夜間議会 一般質問終了せず


 小樽市議会(横田久俊議長)は、9月13日(水)13:00から一般質問を行った。
 質問議員は、共産党酒井隆裕、民進党面野大輔、自民党中村吉宏、公明党斉藤陽一良、共産党小貫元、自民党酒井隆行、公明党秋元智憲の各議員。
 自民党中村議員の「高島漁港区で観光船事業を行っている企業があるが、分区条例の規制の趣旨に照らし、市が許可したことは妥当かどうか?」との質問に対し、森井市長は、「観光船事業者の建築物は、地元の漁業者等も利用できるから分区条例別表第3第12号に該当すると判断した」と答弁。分区条例
 これに対し、中村議員は「分区条例の規制のそもそもの趣旨として、漁業や漁業施設に従事している人たちのための施設は許可するということであり、目的外の事業を行う企業で、たまたま漁業従事者等も利用できる食堂や休憩所があるから認めるという話であれば、規制の趣旨に照らすとおかしい。拡大解釈をすることにより、分区内において全く違った業態の人が事業できるようになるのであれば、この規制にいったいどんな意味があるのか?」と指摘。これに対して市は同様の答弁に終始した。H280914小樽市議会本会議一般質問1(前半)
0914council.jpg 公明党斉藤議員は、森井市長の人事に関する質問の中で、「平成27年度人事が、地方公務員法第15条に違反することは事実において明らか。もし違反しないということであるならば、明確な法的根拠を挙げて答弁を」と質したのに対し、森井市長は、「内申書等の書面のほか、複数の方から提供してもらった情報を含めて最終的な判断をした。能力の実証は必ずしも書面に限定されるものではない。任命権者としての裁量権の範囲で人事を行った」と答弁した。
 斉藤議員は10項目にわたって再質問をしたが、森井市長は質問を把握できず、質問内容を整理するために休憩が取られた。
 休憩後、森井市長は10項目の質問を順に答えていったが、「裁判になった場合、証拠を求められたらどうするのか?裁量権と言っていたが、法に違反した裁量権などない。はっきり法的根拠を示してほしい」との質問に対しては、前田一信総務部長が、「市長が見て、聞いて、培って判断したということであれば、それは能力の実証と考える」と答弁した。H280914小樽市議会本会議一般質問4(前半)
 自民党酒井議員は、「北海道新幹線小樽(仮称)駅周辺まちづくり計画策定会議への商工会議所の参加に関する協議の進捗状況について」の質問に対し、森井市長は、「個別協議は行っていない。次回10月頃開催予定の策定会議開催までに結果を出すよう努力する」と答えた。関連記事
 また「商工会議所以外に、市と会議の持ち方などを検討している市内の団体の具体的な名称を教えてほしい」との質問に対して、答弁に窮したことから、確認のために議員が議場でしばらく待ちぼうけを喰う事態となった。
 この後、総務部長から、小樽医師会・小樽観光協会・小樽市総連合町会などが示されたが、答弁内容がおかしいことに気付いた議員側からの指摘により、そもそも本質問の意味を取り違えていたことが判明。慌てて釈明をする森井市長が、横田議長から答弁の訂正を促されるといったドタバタを演じた。その後、休憩となったが、21:30に再開、そのまま散会となった。H280914小樽市議会本会議一般質問4(後半)
 市長はじめ市側の答弁ミスで、市議会が空転し、再び夜間議会となったまま散会となり、自民党酒井・公明党秋元両議員の質問は、翌15日(木)へ繰り越されることになった。
 質問要旨