森井市長の不適切答弁で紛糾!経済常任委

 経済常任委員会(林下委員長)が、10月31日(月)13:00から、小樽市役所(花園2)第2委員会室で開かれ、小樽市(森井秀明市長)が、高島漁港区において観光遊覧船事業者に建築や係船許可を与えたことに関して、自民・公明・共産・民進党が質問した。
 秋元智憲議員(公明党)は、10月14日(金)に開かれた定例記者会見の中で、HBCの記者が、「違法に係留している状態を知りつつ、森井市長が係留の許可を出したということか?」の質問に、市長は「認識がずれている。観光船事業者の不適切な状況はあったが、市は許可要件に従って対応している」と答えたことについて、違法じゃないことの根拠を示すよう質問した。
1031council1.jpg 森井市長は、「HBCの記者とはその後も話をしていないので、どこに対して認識がずれていたのか確認していないが、その件においてのやりとりにおいて感じたので答弁した。不適切な状態と考え、違法状態とは考えていない」と答弁。「無許可だと述べているのに、なぜ違法じゃないのか?」と、市長の辻褄の合わない答弁に質問が続いた。
 産業港湾部参事は苦し紛れの答弁を繰り返したが、秋元議員は「そんなことは聞いていない」と怒りを顕にし、「違法ではないという根拠を示すように」と、市長の答弁を求めた。
 Uフックに無許可で船を係留し続けていたことが判明したことについて、市長は、「不適切な状態と捉えているが、違法だとは思っていない」の一点張りで、重い空気が委員会室に流れた。林下委員長からも適切な答弁をするよう求めたが、市長は「私も含めて原部からなにも答弁がないということは、違法にあたるものが何もないということ」と答え、14:30に休憩に入った。
 中断後、委員会室では、市長はじめ港湾部職員は話し合いが続いていた。再開のめどがつかないまま、3時間半以上の中断。18:10からやっと再開。
 市長は、「違法である明確な根拠は見当たらない。その時点で違法と断定できる状況ではなかったと考える」と述べ、産業港湾部参事は、「無断で係留したが、指導により許可を得た。違法ではなく不適切と考える」と答弁。中断前と何も変わらない答弁は、質問者をがっかりさせた。
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 秋元議員は、「無許可とはどの法令、条例で無許可なのか?」と根拠法令を尋ねた。港湾室長は「小樽市港湾施設管理使用条例の第3条第1項の港湾施設を使用する者は、市長の許可を受けなければならない。受けていないから無断だが、発見後は、是正して手続きをするよう第1項に適合するよう指導。これを持って違法の判断にはなっていない」とした。
 「市長が許可したことで、今後、漁業者が理解していなくても、申請書類が整っていたら、望ましくなくても許可するのか。安全管理もできていないまま、設置させることは大問題。小樽市の目標としているビジョンに反している。漁業者は採取しようとしたウニやナマコが獲れずに困っている状況。高島漁港で観光船事業をするのは望ましくないと分かっていて何故するのか?」と指摘した。
 「また、安全の担保もされないまま許可し、事故でも起きたら、小樽市の観光に大ダメージ。そのことを分からずに許可したことは大問題だ。もう少し勉強して、記者会見でも記者の質問にしっかりと答えられるようにしてもらいたい」と強く要望した。
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 H281031小樽市議会 経済常任委員会
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