行楽シーズンへ救助訓練! 天狗山ロープウェイ



 小樽市消防署と中央バス観光開発株式会社は、4月15日(土)の天狗山ロープウェイの夏期営業開始に先立ち、4月13日(木)14:00から、同ロープウェイ山麓駅で、ロープウェイを使った合同救助訓練を実施した。
tenguropeway1.jpg 消防署警備1課救助第1係6名と指揮隊4名、中央バスからは要救助者2名を含む7名が参加した。出動車両は、救助工作車1台と指揮車1台。毎年、この時期に実施している。
 訓練の目的は、春の行楽期を迎え多くの観光客がロープウェイを利用。不測の事故が発生した場合の消防署と同社の連携体制強化と救助技術の向上を図る。
 乗客2名を乗せ山麓駅を出発したゴンドラが、約70m離れた地点で電気系統の故障により突然停止したことを想定に訓練を予定していたが、悪天候のため、山麓駅に停車したままのゴンドラから、消防隊員が侵入し、乗客2名を備え付けの緩降機を活用して、ゴンドラのフロアハッチから地上に救出する訓練に変更して実施した。
tenguropeway2.jpg 訓練開始後、中央バス職員がゴンドラの故障を発見し、速やかに119番通報し、事故の内容や救助の要請を行った。
 駆けつけた救助隊員の1人は、ゴンドラのルーフハッチを開けてゴンドラ内に進入。その後、もう1人の隊員も侵入。2名で備え付けの緩降機をセットして、フロアハッチから、救助者2名を順番に降ろし、救助は完了した。
 山形裕行消防署警備1課長は、「外国人の利用も多く、対処できるよう伝えた。火災時には言葉を書いて見せる”フリップボード”(5ヶ国語)を活用している。離れた場所で無線だけなので、その場に待機するなど短い言葉が通じるよう準備してもらいたい。緩降機もあり、装備には問題なかった」と話した。
tenguropeway3.jpg 永山肇天狗山観光事業部長は「事故がないことがなによりだが、訓練を繰り返しすることが大切である。日頃の準備を怠らないようにしたい」と話した。
 宮越繁喜消防署長は、「中央バスと消防署が、お客さんを迅速に救出するには連携が必要である。中央バスからの情報提供や同社所有の緩降機がしっかり使えるように整備されていることが絶対条件となる。中央バスからの連携があって、迅速な救出に繋がる。通報の段階から情報を盛り込んでもらった。本日の訓練は良かったと思う」と話した。
 小樽天狗山ロープウエイは、4月15日(土)から夏期営業を開始する。9:24から21:00まで12分間隔で運行(天候により時刻変更あり)。
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