大型連休に出現 高島おばけ連日観測


 小樽沿岸の石狩湾で、春から初夏にかけてみられる上位蜃気楼「高島おばけ」が、大型連休の5月4日(木)と5日(金)の両日昼頃にかけて連日出現した。
 今シーズン4月15日に初観測に成功した札幌在住の柴田進さん(60)が、20℃を超える気温などから出現を予想し、小樽銭函海岸で観測に成功。対岸に見える祝津の町並みや高島岬とトド岩が伸びたり面白い変化を捉えた。
 柴田さんは観測の様子をコメントした。
 5月4日の高島オバケ(=蜃気楼)発生状況
 日時:5月4日午前11時半から午後2時過ぎまで
 場所:小樽銭函海岸
 撮影者:柴田進(60) 会社員

柴田進氏撮影(5月4日)
(5月5日)

 ここ数日、北海道でも気温が20℃を超える季節となり、小樽周辺でも桜が見頃となる陽気となりました。春から初夏にかけての風物詩、高島オバケ(=蜃気楼)も見頃となります。
 今回は前日から蜃気楼が出る気象条件が整うと予想していたので、当日昼前に銭函海岸へ向かったところ、午前11時半頃より断続的に蜃気楼が確認できました。
 おたる水族館のある祝津(しゅくつ)の街並みや高島岬とその先に見えるトド岩が縦に伸び上がり、おもしろい姿を見せます。
 また、しばらく経過すると石狩湾新港から厚田方面の海岸や波、防波堤がバーコード状に変化する蜃気楼現象を観測できました。こちらは蜃気楼化された範囲が大きく、目の良い人なら肉眼でも確認できたほどです。
 個人的には、毎年、この時期が来るのが楽しみです。ぜひ多くの方にご自分の目で高島オバケ(=蜃気楼)を見て、自然の不思議を味わってほしいと願っています。
 5日(金)の蜃気楼については、今日も、昨日に引き続き高島オバケ(=蜃気楼)が発生しました。
 朝里海岸から祝津方面、そして石狩湾新港から厚田方面で岩礁やヨット、タンク群、航行中の貨物船など、広範囲で蜃気楼現象が発生。ややモヤがかかっていましたが、目の良い人ならその変化が確認できるレベルだったと思われます。

浜田文弘氏撮影(5月4日)

 小樽総合博物館大鐘卓哉学芸員は、蜃気楼発生の連絡を受けて、高島海岸へ観測に出かけたが、モヤが多くて視程が悪く見えにくく、朝里海岸からの観測がベストだったと思われる。
 また、柴田さんや大鐘学芸員が加盟する日本蜃気楼協議会メンバーで、札幌在住の会社員・浜田文弘さんも、4日(木)、ドリームビーチから、石狩新港や厚田方面、石狩市北石狩衛生センター周辺の蜃気楼観測に成功している。
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