真夏の蜃気楼・高島おばけ!愛好家が観測


 石狩湾で観測される上位蜃気楼(高島おばけ)が、夏日の7月9日(日)正午、日本蜃気楼協議会メンバーによって観測された。
 最高気温が夏日を超え、南寄りの風を予想した9日(日)の蜃気楼発生期待度は30%と、石狩湾蜃気楼情報ネットワークを通じて発表された。
 シーズン中は何度も蜃気楼観測を続ける柴田進さんは銭函海岸で9:30から14:00頃まで、札幌在住の蜃気楼愛好家・浜田文弘さんはドリームビーチから12:00過ぎに、トド岩や船、雄冬岬などが実景より伸びて見える蜃気楼の観測に成功した。柴田さんは、3日連続で蜃気楼を観測している。

<写真提供:柴田進氏>

 9日の蜃気楼について柴田さんは、「石狩湾上で蜃気楼が発生しました。主な対象は祝津にある高島岬周辺、海上の船舶、石狩湾新港から厚田方面の海岸、雄冬岬などです。実は今日9日まで3日連続して、高島オバケ(蜃気楼)が発生し、観測しています。
 今日の高島オバケ(蜃気楼)は前の2日間のそれより、モヤが少なく、非常にくっきり見えるものでした。銭函近くの海水浴場にも人が多く押し寄せていたので、気づいた人がいたかもしれません。特に石狩湾新港にある防波堤やその背景に見える海岸線がバーコード状に見える状態は、お昼前後に意外と長く続き、目のいい人なら肉眼でも確認できるほどでした。
 しかし、距離のあるトド岩や航行する船舶、そして雄冬岬に関しては双眼鏡がないとやはり難しいでしょう。ただ、今回、雄冬岬の形が面白く大きく変化したのが撮影できましたので、見ていただければと思います。そしていずれご自分の目で石狩湾の蜃気楼を見ていただければうれしい。蜃気楼は本当に何度見ても不思議でおもしろいですから…」とコメントを寄せた。

<写真提供:浜田文弘氏>

 一方、浜田さんは、「今日は11:00過ぎの石狩湾蜃気楼情報ネットワークのメールで、蜃気楼発生中の通知を受信し、12:00頃に小樽ドリームビーチの少し銭函寄りのいつもの場所へ行き、観測を始めました。
 柴田さんの報告にもありましたが、雄冬岬の変化、沖合を行く貨物船の変化を撮影しましたが、かなりの距離があり、双眼鏡でやっと認識できる感じでした。観測開始後10~20分後に、風が北寄りから東寄りに変わると、肉眼でも確認できるくらいの変化が始まりました」とコメントしている。
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