博物館でコウモリ観察会 飛ぶ姿に歓声


 小樽市総合博物館(手宮1)で、8月25日(金)17:30~19:30にコウモリの観察会が開かれ、屋外の機関車庫前で、素早く飛ぶコウモリに歓声を上げた。
 これまで何度も機関車庫や本館建物を住処とするコウモリが目撃され、同観察会は2010(平成22)年にも開催されている。
koumori1.jpg 講師に、札幌在住の写真家・中島宏章氏を迎え、5・6時間目の潮見台小学校4年生を対象にコウモリの授業を実施。あらかじめ応募した20名とその授業の延長で、他の学年や児童・保護者70名も一緒に参加した。
 中島氏は、1976年に札幌市に生まれ、動物が大好きで、最初にコウモリに出会ったのは20年前。日本自然科学写真協会会員で、生物分類技能検定動物部門1級鳥類専門分野の資格を持つ。2011(平成23)年に、エッセイや動物生態を盛り込んだ写真集「BAT TRIP~ぼくはコウモリ」を出版。動物に関するトークショーや写真展、観察会を多数開催している。
 同館2階研修室で、コウモリの生態や特徴について、自身が撮影したコウモリの写真を見せながら解説した。
 日本にコウモリは35種類あり、そのうち19種類が北海道に生息している。同館で見られるのは、「クロオオアブラコウモリ」と呼ばれる小樽や札幌でしか見られない珍しいコウモリだという。哺乳類で夜行性。重力に任せ逆さまが楽な状態。
koumori2.jpg 蚊などの虫を好み、コウモリ1匹が、一晩で500~2,000匹を食べると言われる。大きさは、最大で200cmのジャワオオコウモリなど、最小ではキティブタバナコウモリの3cm。ここでのコウモリは4~5cmと小さめ。写真を見ながら、これから観察するコウモリの話をワクワクしながら聞いた。
 洞窟に住んでいるイメージだが、実は、枯葉もねぐらにしていることが分かった。10年前に枯葉を探したが、全然見つけることができなかった。1個見つけると、その後1年間で200個も見つけることができたという。
 いよいよ薄暗くなり、機関車庫前に出て観察会が開かれた。コウモリ探知機を持参して数分後、子ども達は、飛ぶコウモリを指差して歓声を上げた。
 潮見台小学校5年男子は、「マンションのエレベーターにいるコウモリを見たことがあった。ここのコウモリは小さくてびっくり。羽があるのか見えなかったが、コウモリについて知り楽しかった」と話した。
 中島宏章webサイト 自然観察会「機関車庫にすむコウモリに会おう!」