言い訳に終始! 市長定例記者会見


 小樽市議会第3回定例会前日の9月4日(月)11:00から、市役所(花園2)2階市長応接室で、定例記者会見が開かれた。
 冒頭、市長は、8月21日の小樽市コンプライアンス委員会(山口均委員長)により、森井秀明市長が行った高島漁港区における観光船事業者への一連の許可が条例違反であり、公益通報が事実であった調査結果について、「市として適正な行政手続きを進めてきたと考えるが、このような結果となり残念。市政を預かる身として、市政に関わるすべての皆さんに大変申しわけなく思っている。小樽市職員倫理条例第17条第2項の規定に基づき、適切な是正措置や再発防止策等について検討を進め、私を含めた関係者の処分についても検討を進め、職員に先行して自らを律することも考えている。なお、私はもちろん、職員一同、襟を正し、改めて適正な事務事業の執行に努めて参りたい」と述べた。
 記者からは、高島漁港区内の現状について質問があり、産業港湾部港湾室は、建物は使用中で、小型の船を使用して観光船事業が継続されていることを説明。


 市長は「許可できるとの認識で進めてきたが、条例違反であると指摘を受け、認識に違いがあり、今後の是正措置や再発防止策にも関わり、顧問弁護士に相談し、内部で精査しているところ。はっきり精査してから、処分について判断したい。現状では表明できない」と濁し、「いつ頃まで?」の質問にも、「1日でも早く」と答えるに留めた。
 また、他の記者からも、「何が残念なのか分からない。会見はなかったのか?」との指摘を受け、市長は、「分区条例に基づき、執行してきたところ、違反であったことに残念に思った。記者会見は、ある程度、結果を受け止めてから話をすべきと判断したため」と答えた。
 また、市長の後援会関係者が当事者。市民にしっかりと説明すべきではと聞かれ、市長は、「どのような方であっても、許可要件に従って行っていると自負している。違反と指摘され、受け止め丁寧に説明することが重要な責務。皆さんが望む早い反応ではないが、大事なことだからこそ、しっかりと精査してから話をしたい」と弁解した。
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 また、公平公正に行うことが原則に基づいたもので、頼まれたものでもないとした。
 「知り合いであろうと、身近であろうと、または、関係ない人や対戦相手であろうと、関係なく公平公正に判断しなければならない」と述べたが、これまで公平公正に欠ける部分が多々ある市長にとって、信憑性に欠ける発言だ。
 観光船事業が続けられていることについては、「是正措置を検討中。営業中止も検討中」と、対応の杜撰さは否めない。
 今定例会で注目される問題のひとつ、ふれあいパス事業費で2,670万円の補正額が計上され、これまで事業者が負担していた費用について、10月から来年3月分までを市が負担することとしたもの。市長は、事業者から年度内の負担解消についての強い要望があったので、事業継続のために必要と判断した。
 市長は、来年度以降については言及できないとしながら、「来期においては、中央バスとの話し合いで判断したい。同事業が持続可能な仕組みには改善策が必要だが、具体的な改善策が図れていない状況。来年春までにその改善策ができるかは言い切れない。市民の皆さんの声を聞きながら対応方法を考えたい」と回答した。
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