市長の失敗を市民の負担に!ふれあいパス補正予算


 小樽市議会(鈴木喜明議長)第3回定例会予算特別委員会(新谷とし委員長)2日目が、9月26日(火)13:00から市役所(花園2)別館第2委員会室で行われた。
 民進党・佐々木秩議員は、ふれあいパス事業に係る市費負担分の増額補正予算に関して質問を行った。
 最初に、中央バス牧野和夫社長と森井秀明市長のトップ会談における、ふれあいパスに関する牧野社長の具体的な発言については、「路線が黒字の時は、ある程度のことは吸収できた。しかし、これ以上の赤字を続けていくわけにはいかない。そういった意味でも負担割合を再度お願いしたい。市とは、定期的な打ち合わせをさせていただいているが、進んでいない。ふれあい回数券もきつくなっている。市長のリーダーシップを発揮して、ぜひ推進してほしい」という内容であったことが、市担当者により報告された。
 これに対し、森井市長は、「かなり長い時間、法定協議会の設立についての話ばかりであったので、トップ会談ではふれあいパスについて言及は無かった」と、認識していたことが確認された。
 佐々木議員は、牧野社長が、建設常任委員会との懇談会の中で、「ふれあいパスの負担軽減の要請を行った。これは重要な案件だった」と述べていたことに触れ、「社長と市長の認識のずれが非常に大きい。そもそも市長がふれあいパスについて浅く、軽い認識で会談に臨んだことが原因ではないか」と質した。
 市長は、「(ふれあいパスを所管する)福祉部職員も同席させていたのだから、軽く考えてはいない。牧野社長は、ふれあいパスの話も伝えたかったのかもしれないが、法定協議会立ち上げについて、中央バス側の思いが強かったという印象があった」と、自身の認識が浅かったことを否定したが、佐々木議員は、「本質は、社長と市長のふれあいパスに対する問題認識の差であって、そこを社長に見切られ、市の主体性の無さや市長の認識レベルの低さが指摘されることになった」と強く指摘した。
 これに対して市長は、「ふれあいパスについては、残念ながら、こちらが悟れる話の内容では無かった」と再度食い下がり、会話力や交渉能力の欠如を自ら主張する格好になった。
 市長が、「トップ会談ではふれあいパスについて言及は無かった」と公言していることに対して、中央バスから6月22日に文書で正式に抗議されていることについて、抗議に対応をしたのかどうかの質問に、森井市長は、質問に噛み合わない答弁やだんまりを繰り返していたが、結局、牧野社長と8月28日に面会したいとの申し入れをしていたが、実現出来ていないことや、面会の際に「言及は無かった」と話したことの説明をするつもりでいたことを明らかにした。
 佐々木議員は、「中央バスとは、ふれあいパスの費用負担割合を協議することで合意されていたのが、突然、市が全額負担することになったのは、森井市長の中央バスに対する不誠実な対応が原因ではないのか。お互いの事務方が努力しているのに、市長がぶち壊している。補正予算は、市長自らの失敗を、市民に負担させることだ」などと、強く指摘した。
 26日は、前日の中断で質問ができなかった委員のみの質疑で終了した。
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