森井市長の減給条例を否決!総務常任委


 小樽市議会(鈴木喜明議長)の第3回定例会は、10月5日(木)13:00から市役所(花園2)で、総務・厚生・建設・経済の各常任委員会を開催した。
 森井秀明市長の条例違反に対する減給条例案について、総務常任委員会(山田雅敏委員長)で審議が行われた。
 市長は、「管理監督責任のほか、原部から報告があったものの、過去からの誤った条例解釈を是正することなく、これを追認したことが自らの責任」とした上で、11月分の給料月額を10分の1減額するとした。
 各議員は、市長の提案理由が、部下や過去の人々に責任転嫁をする言葉だらけであることから、「原部から報告があったものの」とはどういう文脈で挿入されている言葉なのか?」、「過去からの誤った条例解釈にはどういうものがあるのか?」といった、市長のあいまいな言葉使いを一つ一つ確認するような質疑が行われた。
 また、「市長は追認どころか、議会の条例違反の指摘に対し、合法だと自ら主張したではないか」との反論も行われた。
 各議員からは「量定として軽い」という指摘がされたが、市長は、内容はどうあれ、「時の市長が、減給条例を出すこと自体が重いことだ」といった自論を展開するなど、議員からは、「条例違反という事実を真摯に受け止め、事の重要性に対する反省や誠意ある謝罪の姿が感じられない」といったことが異口同音に発せられた。
 採決では、異例の委員全てが反対討論を行った。
 自民党・濱本進議員は、「頑なに合法と突っぱねたことに加え、漁業者への誠意が感じられない対応への責任や、不適切な行政手続きを行った責任、条例違反を犯した責任、市民の行政に対する信頼を裏切った責任を並べ、提案内容は余りにも軽く、事の重大性を自覚した自戒措置とは到底思えない」とした。
 民進党・佐々木秩議員は、「捉え方によっては自分だけが悪いのではないといった責任転嫁を行っており、量定は責任に見合わぬ軽いものだ。市長自身が問題の重さを認識していないことが軽い量定に示されている。市長の判断は自らを律することにならない間違ったものだ」とした。
 公明党・斉藤陽一良議員は、「コンプラ委の指摘を素直に認めず、過去からの誤った条例解釈を追認しただけなどと言い訳に終始し、真摯に市民に謝罪する姿勢が見られない。度重なる議会からの指摘に耳を傾けること無く、適正な行政手続きと強弁し続け、指摘を正面から受け止める姿勢があれば、ここまで議会を混乱させ、市政の信頼を失うことも無かったと考える」とした。
 共産党・酒井隆裕議員は、「市長自身が職員に特別な指示を出した疑いは払拭されていない。それどころか職員が誤ったというような責任のなすりつけや、今回許可を行った観光事業者以外の施設も、適合していない可能性が大きいという言い訳に終始している。処分の根拠も管理監督責任だけでは、条例案は全く不十分である」とした。
 無所属・安斉哲也議員は、「違法なU字フックを取り外させず、係留を許可したことが不適切と断定されているにも関わらず、量定に反映させていない。観光船事業者オーナーが『他にも違反建築がある!』と、現地調査をした議員を怒鳴りつけた論調を正当化させるために、あえて『過去からの誤った条例解釈』と誇張していることは、公正公平な行政運営ではない。漁業者の声に耳を貸さず無視した条例案だ」とした。
 結局、減給条例案は全会一致で否決され、市長に突き返された。より重い量定での再提案が求められることになったが、森井市長は、これにどのように対応するのかが注目される。
 今回は、公益通報があったことから、第三者機関が介入し、法令違反が明らかになったが、こういうことがなければ、議会を無視した法令違反を是とする森井市長の強弁を、職員も止めることが出来ず、まかり通ることが明らかになった。
 今後も、森井市長の言動には、議会のみならず市民も監視の目を向けなければ、ウソで固めたデタラメ市政が強行され、小樽市や市民に甚大な損害が発生する可能性が極めて大きい。
 平気で嘘をつき、その嘘をさらに嘘で塗り固めることを平気で行い、記者会見や民間の中央バスからもあきれられ、市政執行で条例違反や法令違法を重ねる森井市長には、市長として要求される資格をかく欠格事由が多く、市民からの不信がさらに拡大することになろう。
 H291005小樽市議会総務常任委員会1(自民党・濱本、民進党・佐々木 両議員)
 H291005小樽市議会総務常任委員会2(民進党・佐々木、公明党・斉藤 両議員)
 H291005小樽市議会総務常任委員会3(共産党・酒井、無所属・安斎 両議員)
 H291005小樽市議会総務常任委員会4(無所属・安斎議員)
 H291005小樽市議会総務常任委員会5(採決)
 あんてつが行く!