11月3日(金)文化の日に、市立小樽図書館(花園5・鈴木浩一館長)では、「としょかん発 おたる子ども読書の日」を初開催し、多くの親子連れが来場して、子どもと本を繋ぐ多彩な催しを楽しんだ。
「小樽さんぽ(北海道新聞社刊)」の著者でフリーライターの田口智子さんを招き、「子どもと私、そして本」と題して、11:00から記念講演会が同館2階視聴覚室で開かれ、約30名が参加。田口さん自身や娘の本にまつわる思い出やエピソードを語った。
本好きだった田口さんは、子どもの頃に初めて読んだ童話セットや科学ブック、初めて自分で選んで買った「彦一とんち話」、何度も読んだ「ほら吹き男爵の冒険」、小学生になって、学校図書館で出会った「シャーロックホームズの冒険」など、本の世界への想像が膨らみ、外国にあこがれ通訳になりたかったという。大学ではロシア語学科へ進み、日本文学も沢山読んだという。
もうすぐ6歳になる娘十和子ちゃんの母親でもあり、子どもの名前を、愛読書から選んで名付けたエピソードや、十和子ちゃんの本の付き合い方や図書館での様子などを語った。
「子どもには読みたい本を読ませ、自分で選べるのが図書館。学校図書館の役目も大きい。本を読む機会がない子どもいる。ぜひ、学校図書館に頑張ってもらいたい。興味探しが宝探しに繋がる」と語った。
同館・1階児童室では、絵本作家のこぐれけいすけ氏による、同館で生まれた絵本第2作目「たこドリル」の完成披露会が開かれ、約70名が集まった。
今年1月に、同氏が描いた8枚の表紙の中から、読んでみたいものとして一番多く投票された絵本を製作するという企画が始まり、透明のコップから連想する「どこいくの?」が選ばれ、4月30日に完成披露会を開いた。
今回も表紙8枚の中のひとつ・たこを主人公に、同氏ならではのユニークな発想で物語を展開させた。
2001(平成13)年のデビュー作「おならローリー」(絶版)を最初に読み聞かせ、次に第1作目の「どこいくの?」、そして、新作「たこドリル」が披露された。興奮や驚きの感情を声の強弱を変えて読み聞かせ、子ども大人も楽しませ、笑いの渦に包まれた。
同氏は、「図書館で集中して製作でき、ありがたい。次回3作目は、”じょせつきジョセフ”を題材にした絵本を、来年4月くらいに完成させたい」と話した。
小鷹優爾君(小1)は、絵本の表紙から選ぶ時に、「たこドリル」に1票を投じていたため、2作目の完成を喜び、「自分が想像していたストーリーとちょっと違っていたが、面白かった。今日の図書館は楽しい」と話し、母親は、「図書館に来れる時は、来るようにしている。今後も利用したい」と話した。
同会場では、リサイクル素材を使った本のミニチュア作りに挑戦する子ども達で溢れ、館内を巡るクイズで賑わっていた。
小樽商科大学の留学生や学生、小樽子どもと本をつなぐ会、小樽子ども劇場ぐうちょきぱあによる読み聞かせも同会場で開かれた。
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