没後85年の多喜二祭!記念のつどいと墓前祭


 小樽多喜二実行委員会(寺井勝夫実行委員長)は、小樽が生んだ日本プロレタリア文学の代表作家・小林多喜二(1903~1933年)の没後85年の節目を迎え、毎年2月20日に開催される命日の墓前祭に加え、記念のつどいと多喜二講座を企画。3日間かけてイベントが開かれる。
 まず、2月18日(日)13:00から、市民センター(色内2)マリンホールで、記念のつどいを開催。東京大学教授で、全国「9条の会」事務局長の小森陽一氏による記念講演「今、市民として読み直す多喜二」。同氏は近代文学・文芸評論家。
0218-20takijisai.jpg 沖縄出身で現在余市在住の與那覇尚子氏の創作舞踊「多喜二レクイエム」と、2016(平成28)年に公演した、大地巌事務局長による脚本・演出の市民劇「この日本がいつまでも平和であってほしい」を再演。6歳から70歳代までの市民20名が出演する。入場料一般1,500円・高校生以下500円。
 19日(月)13:30からは、同センター研修室で多喜二講座を開催。小樽商科大学特任教授の荻野富士夫氏による「多喜二は小樽をどう描いたか」と題して語る。受講料500円・定員50名。
 命日の20日(火)は13:00から、奥沢墓地(奥沢5)で墓前祭を実施。12:10にJR小樽駅前JRバス乗り場から貸切バスが出る。1人往復500円。
 墓前祭終了後、奥沢墓地から一行を乗せたバスは小樽商大へ向かい、14:45から同大の図書館や資料室で、荻野氏のガイドで多喜二の資料を見学。
 16:00からは、同大名誉教授の高橋純氏が「多喜二とロマンロラン」について講演する。資料代500円・定員50名。
 没後55年を迎えた1988(昭和63)年にも3日間イベントを開催。その後、毎年2月20日の命日に墓前祭を続けてきた。今回の3日間の開催は30年ぶりとなる。
 寺井実行委員長(91)は、「多喜二は小樽が生んだプロレタリ作家で、みんなで学ぼうと始めた。2月は多喜二の月と言っても良く、多喜二を知ると、小樽とは深い繋がりがあり長い歴史があると分かる。もっと市民の認知度を高めることがねらい。若い人にもぜひ来てもらいたい。働く人の暮らしを守るために戦った多喜二は大いに顕彰すべき人」と話した。
 荻野氏の多喜二講座と高橋純氏の講演は、事前申込が必要。問合せ:080-6099-1815 大地
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