簡単な言葉で!外国人観光客受入セミナー

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 小樽市では、連日、外国人観光客で賑わい、平成29(2017)年度上期の外国人宿泊客数は、対前年度比で132.8%の8万1,760人となり、5年連続で過去最高を更新している。
ukeireseminar1.jpg そんな背景の中、1月23日(火)14:00から、小樽市観光物産プラザ(色内2)3番庫ギャラリーで、同市に訪れる外国人観光客のための受入セミナーを開き、札幌や市内近郊から観光関係者28名が参加した。
 同セミナーは、外国人観光客の受入体制の整備と人材育成を目的に開かれた。凸版印刷株式会社東日本事業本部B1推進部の桝谷稔部長と東北大学災害科学国際研究所情報管理・社会連携部門災害研究分野の柴山明寛准教授が講師を務め、講義とワークショップの3本立てで開かれた。
 主催は、小樽市・一般社団法人小樽観光協会・北海道・公益社団法人北海道観光振興機構。
 はじめに、桝谷氏は、日本や北海道のインバウンドの現状について、統計資料を用いて説明。国際交流人口は、2014(平成26)年の終わりから2015(平成27)年にかけて急増。日本は、2015(平成27)年の総合ランキングでアジアで1番の9位となった。2016(平成28)年には、訪日外国人旅行者は過去最高の2,400万人。
ukeireseminar2.jpg 2人に1人が中国か台湾からの観光客で、5回以内の訪問者は45%。道央圏に72.4%となり、何度も道央圏を訪れている。小樽では、リピーターを増やす課題があると指摘した。
 引き続き、災害時の外国人観光客への対応について、柴山氏が講師を務めた。東日本大震災の様子を写真や動画で振り返り、外国人観光客への不安な対応がすべてを増幅し、二次災害の危険性が高まるとした。
 日本は災害リスクが高く、先進国ではトップだ。地震を認識してはいるが、経験していない外国人が多く、災害に慣れていないため、外国人観光客の行動を理解し、具体的な対応策を説明した。
 ハザードマップ等で、小樽市の地震や津波の危険度を知ることから始め、日頃から情報を仕入れ、北海道観光振興機構が発行した外国人観光客災害時初動対応マニュアルを活用し、災害時に備える。小樽市地域防災計画の中に、旅行者は応急配給の対象者となり、災害時の訪日外国人は要配慮者ではなく、人手が足りない時などに協力を乞う。
ukeireseminar3.jpg 現場対応者向け実践研修では、5つのグループに分かれ、通訳案内士の岩崎修子氏とNPOワールド・ユース・ジャパン理事のディビッド・バーネット氏が講師を務めてワークショップを行い、言葉が通じなくてもコミュニケーションをとる方法を学んだ。
 言葉ではなく、身振り手振りのコミュニケーションで伝える課題や、困った様子の5名の外国人の写真を用意し、何を困っているかどうしてほしいのか場面を想像して考える課題に取り組んだ。
 デビット氏が困った外国人に扮して各班を回り、参加者は、ジェスチャーで訪ねたり、簡単な英単語で何度も聞き、解決へ導いた。
 このような場面では、ひと言ずつ探りながら、簡単な言葉でコミュニケーションするのが重要で、日頃の訓練が大切。自分なりに練習を繰り返し、今後、インバウンドへの対応に活用してもらいたいと述べた。
 市内在住の安達さおりさんは、「昨年ホームスティを受け入れた。今後のために、参加した。ワークショップはためになった。家に帰ってから子ども達と練習してみようと思った」と話した。
 平成29年度小樽市外国人観光客受入セミナー
 小樽市津波ハザードマップ(津波浸水想定区域図)