新開発事業に助成!東洋化工と極東高分子


 小樽市は、新技術及び新製品開発助成事業に係る、東洋化工株式会社(銭函3・三浦昭吉代表取締役)と極東高分子株式会社(銭函2・近藤晴之代表取締役)に、3月22日(木)10:00から、市役所(花園2)2階市長応接室で助成事業指定書を交付した。
 同市では、昭和54(1979)年度から、中小企業振興施策のひとつとして、地域産業の振興に寄与する新技術や新商品の開発を行った際、その開発費の一部(30万円)を助成している。
kaihatujosei1.jpg 平成29(2017)年度の指定事業は、東洋化工株式会社の「農業暗渠(あんきょ)用偏芯継手」と、極東高分子株式会社の「軟包材 水切りたい」を開発した2社に決定した。
 交付式には、東洋化工・三浦代表取締役をはじめ大橋輝也課長、極東高分子・大野寿之営業取締役、佐々木裕也課長が出席。森井市長から表彰楯が交付された。
 森井市長は、「それぞれのニーズに応えた商品で、大きな効果となり、現状に満足せず新商品の開発を生み出している。幅広く活用されるよう期待している」と応援した。
 総合プラスチック加工メーカーの東洋化工が開発した「農業暗渠(あんきょ)用偏芯継手」は、径の違うパイプを繋ぐ際にできる管底の段差で泥等がたまり、農地の水はけが悪く農作物の育成不良や枯れの原因となるとの指摘により、改善策を模索し一番先に開発した。
kaihatujosei2.jpg 同製品の長寿命化で農業経営者の経費負担を軽くし、農産物の安定した育成が期待できる。当社製品は、7割が道内で使われ、この開発により道内4メーカーにより3%のシェアが伸びた。
 包装資材の総合メーカー・極東高分子が開発した「軟包材水切りたい」は、固形の内容物と液体を含む製品の水切りを、袋のまま行える強度をプラスした穴あけ内装フイルム使用の軟包材。3年前から開発に取り組んでいた。
 漬物など調味液や保存液等を多く含む食品の包装に便利な製品で、食品の劣化を防ぎ、長期保管するシロップ漬けや水煮等にも向き、加圧・加熱殺菌に耐え、開封は直線カット性のものを使用し簡単に作業できる。今後、一般ユーザー向けやフィルムの材質等、更なる改良を検討中。
 大野常務取締役は、「今回の開発には若手が当たり、これまでと違うメンバーでの受賞となった。自信に繋がると思う」と話し、三浦代表取締役は、「お客さんから様々な課題をいただき、要望に応えられるよう開発に向けて使わせていただきたい」と、更なる開発に意欲を示した。
 東洋化工株式会社
 極東高分子株式会社
 平成29(2017)年度小樽市新技術及び新製品開発助成
 関連記事