産科医師4名着任!小樽協会病院


 小樽協会病院(住ノ江1)は、平成27(2015)年7月から分娩の取り扱いを休止していたが、4月から医師の確保ができ、4月3日(火)16:30から同院2階講堂で、着任した産科医師4名をはじめ、柿木滋夫院長・森井秀明市長・日栄聡総務部長・勝山貴之福祉部長らが出席して懇談会を開いた。
kyoukaiH1.jpg 同院は、医師不足が原因で、地域周産期母子医療センターに指定されているが、2015(平成27)年7月から分娩の取り扱いを休止。
 分娩再開に向けて、2016(平成28)年8月に設立した小樽・余市両医師会をはじめ、北後志6市町村(小樽市・余市・古平・積丹・仁木町・赤井川村)・北海道などで構成される北後志周産期医療協議会とともに、準備を進めてきた。
 2017(平成29)年12月には、札幌医科大学医学部産婦人科講座から、来春の医師派遣に目処が立ち、同講座の齋藤豪教授、同病院を運営する社会福祉法人北海道社会事業協会・吉田秀明理事長、同協議会の森井秀明会長(小樽市長)の三者により、連携して周産期医療体制を維持し、産婦人科医師確保に関わる調整などを内容とする協定を締結した。
 札幌医科大学から出張の産婦人科医師・黒田敬史氏ら2名の常勤と非常勤医師2名の4人体制で、2018(平成30)年4月から2年9ヶ月ぶりの再開となった。
kyoukaiH2.jpg 森井市長は、「市民等から産科の再開の思いが大きくあり、医局の皆さんに要請を続け決断していただき、市民にとっても嬉しいニュース。今後も行政として出来る限りの支援をしっかりと行い、医師として取り組む中で課題や問題点が出て来た場合は、相談していただければと思う」と再開を喜んだ。
 黒田医師は、「とにかく安全を維持し、小樽協会病院の信頼に恥じないように診療したい。昨日の外来では、妊娠初期の11月に出産予定の方などが訪れ、ありがたく責務を感じた」と述べた。
 同院4階に、陣痛・分・回復を全て同じ部屋で行うことができるLDR室への改修も完成し、お披露目された。LDRとは、陣痛(Labor)・分娩(Delivery)・回復(Recovery)の略。
 一番辛い時に陣痛室から分娩室まで移動せずに、ベッドの形が変わって分娩台となり、リラックスした雰囲気で出産に挑める。出産後2時間ほどの安静が必要だが、そのままで休むことも可能となる。
 現在、一番早い分娩予定は7月12日頃。37週目の6月20日頃から正産期(正常なお産)に入る予定。小児科については、2年間のブランクがあり、フル活動には時間がかかる見通し。
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