小学生が屋形船で小樽の歴史を学ぶ!

 小樽市教育委員会は、社会科学習の一環として、市内小学校3・4年生を対象に、小樽港内を遊覧する屋形船「かいよう」で、小樽の歴史等の講話を聞きながら乗船学習を実施。
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 6月18日(月)は、小樽市立山の手小学校(花園5・上泉哲校長)4年生・75名が、10:00と11:00に分かれて乗船した。4年生の社会科の「昔から今へと続くまちづくり」に関連した講話が盛り込まれた。
 10:00から同校4年1組37名が、観光船乗り場に停泊中の屋形船に乗り込み、第3埠頭~北防波堤~南防波堤付近コースを約50分ほど乗船。10:00出発の便に同クラブ・鈴木泉さんが、11:00出発の便は同・山川隆さんがガイドを務めた。
 船内では、ライフジャケットを着用して靴を脱いで座り、窓から見える下水処理場の建物やタグボート・巡視船の説明に耳を傾けた。
 4,000mもある小樽湾は、北西の風が吹くと荒れるため、北防波堤・島防波堤・南防波堤(総延長3,550m)を作り、100年以上経つ現在も港の安全を守っていると説明した。
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 北防波堤に接近すると、防波堤と海面の境目に注目するよう伝えた。斜めに積まれたコンクリートブロックを見て、ブロック同士で噛み合わせが強くなり、波の力を分散させることができると説明。北防波堤を作った廣井勇の写真を見せながら功績を紹介し、小樽港の生みの親と言われることも伝えた。
 ケーソン(コンクリート製、または鋼製の大型の箱)を使用して、伊藤長右衛門が作った島防波堤(陸と繋がっていない)についても紹介した。
 新日本海フェリーの船長として勤務していた同船の菊田船長から、航路やフェリーについて詳しい話もあった。
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 児童はメモを取りながら、「港の歴史も分かった。お父さんの働いているサイロも見えた。防波堤のケーソンが分かった。気持ち良かった」と感想を述べ、有意義な時間を過ごした。
 青塚会長は、「小学生の勉強に合わせてガイドしている。実際に目で見ながら小樽に触れ、子どもの頃の体験が大切。ふるさとを愛する心や小樽のために頑張る気持ちにつながれば」と話した。
 上泉校長は、「自分達の住む小樽を、実際に目で見て・耳で聞いて体験することは、とても大事な取り組みで、これかも行っていただきたい」と話した。
 14日(木)には、忍路中央小・豊倉小・張碓小が乗船済みで、奥沢小・幸小・手宮中央小は、6月中に乗船を予定している。