アイアンホース号のために! 体験型の返礼第1弾


ironhennrei1.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)に動態保存している蒸気機関車アイアンホース号の、修理資金調達のために行われているクラウドファンディングの体験型の返礼が、6月30日(土)10:00から小樽駅に集合して開かれた。
 3万円以上の寄附で選択できる、「石川直章館長と歩く小樽と鉄道の歴史」の体験型の返礼に、小樽在住の会社員・牧口竜己さん夫婦とその友人4名が同行し、初めて実施された。
 小樽出身の牧口さんは、仕事で小樽を離れたこともあったが、戻ってきて小樽の良さに改めて気付き、アイアンホース号のファンというよりも、地元小樽のためにと寄附したという。
ironhennrei2.jpg NHK「ブラタモリ」出演で知名度がアップした、石川館長自らが案内してくれるとあって、今日の日を楽しみにしていた様子。
 館長が持参した古い写真や地図と現在の場所とを照らし合わせながら、参加者とともに小樽の歴史的遺産を巡った。
 小樽駅から、石川啄木らが勤務していた小樽日報社跡や白鳥別邸跡(旧キャバレー現代)、旧向井呉服店支店倉庫を辿り、小樽ならではのナップランド・寺山神佛具店、高島郡(オコバチ川とオタモイ)と小樽群に分かれていた境目となるサンモール一番街の花園側入口から下り、北海道で初の鉄道旧手宮線に入り、館長ならではのエピソードを交え、同館手宮入口まで1時間の予定を45分延長して終了した。
ironhennrei3.jpg 旧手宮線では、古い写真を見せながら鉄道ができるまでの逸話や鉄道の歴史、石炭輸送のために複線にした経緯や単線になったカラクリ、市立小樽美術館前の手宮駅は、当時の空間を大切にしたいという館長の強い思いから、シンプルな写真の中の駅舎に近い形で復元されたという。
 紹介した資料には、入船陸橋を走る石炭を運ぶしずか号、玄関前に線路がある写真や大火の影響を表した地図、線路の地図など、興味をそそる内容が沢山あった。
 小樽駅の名称について、通称の「稲穂」や「石山」で呼ばれた理由にも触れ、昭和30年前半に全盛期だったガンガン部隊についても紹介した。
 牧口さんは、「石川館長のファンだったので、詳しい解説が良かった。もっと時間がほしかった。
ironhennrei4.jpgガイドブックでは聞けない、館長ならではの話もあり、第2弾・第3弾と続けてもらいたい。敷地内に盛り土で高低さがあること、家の前に線路がある写真など印象深かった」と満足していた。
 体験型の返礼と併せて、非売品アイアンホース号の冊子と小樽市総合博物館(本館・運河館)、手宮洞窟保存館の入館特典(2019年12月まで有効)が付いたアイアンホース号ファン認定証も渡された。
 石川館長は、「この返礼の実施有効期間が来年の11月まであり、予定に合わせて利用できる。締切まで3週間、残り100万円を集めたい。ぜひクラウドファンディングに協力をお願いしたい」と呼びかけた。
 現在、小樽市総合博物館館長と歩く小樽と鉄道の歴史の返礼には、3組が申し込んでいる。
 ガバメントクラウドファンディング アイアンホース号復活プロジェクト
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