火災防御訓練!ラポールなんたる

 火気を扱う機会が多くなる季節に、平成30年秋の火災予防運動(10月15日~31日)の啓発事業の一環として、10月15日(月)14:00から、社会福祉法人小樽北勉会・デイサービスセンターラポールなんたる(若松2)で、建物1階の厨房からの火災を想定して、火災防御訓練を実施した。
 同運動は、住宅防火対策の推進と特定防火対象物の防火安全対策の徹底を重点目標に掲げ、火災予防思想の一層の普及を図り、火災の発生を防止し、高齢者等を中心とする火災による犠牲者の発生を減少させるとともに、財産の損失を防ぐことを目指している。
 訓練参加人員は、小樽市消防本部、小樽市消防団第11分団、ラポールなんたる自衛消防隊の26名。13mブーム放水塔付多目的消防ポンプ自動車・救急車等7台が出動し、本番さながらの訓練を実施した。
1015firetraining.jpg 施設の職員で構成する自衛消防隊と消防機関が連携し、初期消火活動、施設利用者の避難誘導、消防隊による消化活動を行い、火災対策を確立し、市民及び施設関係者に火災予防意識の高揚と啓発を図ることが目的。
 同施設1階の厨房から出火。自衛消防隊が初期消火し、119番通報及び避難誘導を実施したが、屋上と1階に2名が逃げ遅れたという想定で、救出活動を実施した。
 同施設は、平成21(2009)年3月30日に開設。鉄筋コンクリート造鉄骨造3階建、スプリングクラー、自動火災警報器、誘導灯、非難器具等の防災設備を設置。25名が入居し、36名がデイサービスに通っている。職員は、2階に11名とデイサービス13名、利用者と職員を合わせて85名。
 施設内で、火災を知らせるアナウンスや警報機が響き、職員の誘導で利用者が外へ避難。負傷者が多数の場合を想定し、トリアージ(治療の優先度をシートで色分け)や応急手当てを行うために、現地応急救護所を設置した。
 同消防ポンプ自動車のバケットを屋上まで伸ばし、要救助者を無事に救出し救急車で搬送。5ヶ所から一斉に放水し、訓練は終了。
 宮越繁喜消防署長は、「秋の火災予防運動の初日で、市民へ火災について注意喚起の意味を込めて実施した。今回はラポールなんたるで実施し、もしも火災が発生した場合は、職員の初動と消防機関の連携が非常に大事となる。これが上手く行くかどうかで、被害を最小限に食い止められるかが決まる。本日の訓練では連携を確認できたと思う」と講評を述べた。
 同所・吉田恭平所長は、「今日の訓練は、いつも通りにできたと思うが、自分達だけの訓練では、配慮しても想定しきれないこともあり、改めて確認できたと思う」と話した。
 平成30年秋の火災予防運動
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