芸術の秋!おたるBook Art Week 2018


 毎年秋に開催されている、おたるBook Art Week 2018の7回目は、小樽市内9ヶ所で開催中だ。
1021bookartweek.jpg 9月22日(土)から展示を始めた市立小樽文学館(色内1)JJs’Cafeでは、今回のフライヤーをデザインしたキコキコ商會・末木繁久さんと木智佳子さんのイラストと原画展、豆本約100点を展示販売。これまでの個性豊なフライヤーを展示紹介する「おたるBook Art Weekを彩るフライヤーと作家たち」展も同時開催している。
 同會は、企画・編集・製本を行い豆本を製作している出版社で、2018(平成30)年7月時点で、自分達で執筆したものや作家の著書など105種類の豆本を製作している。
 会場では、小林重予作品集「心の庭で~」全6集や、10人の職人を題材にした職人豆本、小樽にまつわる人物・文化・景色を1冊23点の版画に収めた豆本全4集などを展示。どれも見本が添えてあり、手に取ってみることもできる。


 同カフェは、2012(平成24)年からBook Art Weekに参加し、同人誌や古本・製本等の本を題材に様々な切り口で紹介している。
 梅ヶ枝町の高台にあるギャラリー&カフェ「あとりゑ・クレール」では、初参加で余市在住の柿本慧子さんによる粘土細工や、様々な手法で描く本などを展示。ちまちま人形で知られる高山美香さんの新作6点を含む映画スター人形39点も展示中。
 なかでも、高橋明子店主が依頼して、1年がかりで完成した柳谷小三治の人形は、実物に近づけるために石粉粘土を使用し、同店主の熱い思いを汲み取った作品。
 同店主がイタリア旅行に同行した思い出の俳優・天下英世も新作で、「素晴らしい出来具合」と感心し、高山さんは、「猫背の感じも見ていただきたい」とコメントを寄せた。


 猫の事務所から出版した「チャトやお呼びですか?」の作者、はた・さきこさんの「猫の文学漫歩」は人気のため、さらに改訂版を出版し、はたさんから同店主に贈られたパロディ画7点を展示中。山川秀峰の序の舞いやドミニク・アングルが描くグランド・オタリヌク、竹内栖鳳のアレタ立になどを元に、顔を猫に描き換えたユニークな作品群も面白い。
 同店主は、見学希望者が多いことから、「すべてを見てもらいたい。皆さんの渾身の作です」と述べ、21日(日)まで会期を23日(火)まで延長した。
 市立小樽文学館JJs’Café 9月22日(土)~10月28日(日)9:30~17:00
 定休日:月曜日入場無料
 あとりゑ・クレール 10月13日(土)~23日(火)12:00~17:00
 入場無料
 おたるBook Art Week
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