分娩や新生児蘇生法!協会病院の周産期講習会


syusanki1.jpg 小樽協会病院(住ノ江1)は、医師不足で休止していた分娩を、今年7月から再開し、これまで23名の赤ちゃんが誕生。分娩の取扱いは、正産期(妊娠37週〜42週未満)の妊婦に限り行っている。
 そこで、いつ始まるか分からない分娩に対応するために、10月23日(火)18:00から同院2階会議室で、第2回周産期講習会を開き、救急救命士15名が参加。分娩に遭遇した時の対応と、新生児の蘇生法について、同病院産婦人科・黒田敬史医師による講義後に、助産師3名と医師1名がサポートし訓練用ダミーを使用して実践を行った。
 小樽市消防本部職員は、「そんなにあることではないが、最近自宅分娩があった。このような講習会はあまりなく、新生児に対しての特別な講習で貴重」と話した。
syusanki2.jpg 黒田医師による講義では、妊婦の場合は、かかりつけの医師がいるか・妊娠何週か、母子手帳を確認することを伝えた。陣痛を伴う母体搬送は、破水後は歩かせない・左側臥位で短息呼吸をさせるなどの注意点を伝え、自宅で妊婦が動けなくなっている場合などの対処法を解説した。
 その後、分娩介助と新生児への蘇生法の2グループに分かれて体験。分娩介助では、どうのように赤ちゃんが出てくるか、流れや向きの説明を受け、自宅・車中産時の新生児対応を実践。臍帯切断、胎盤娩出後は子宮低部のマッサージを行うことで、出血予防に効果があることを学んだ。
 一方、新生児の蘇生法については、正産期か・産声を上げているか・筋緊張の3つがチェックポイントとなる。
syusanki3.jpg 初期の措置として、背中や足の裏を刺激する。啼かずに無呼吸又は心拍数も100未満の場合は、バックマスク人工呼吸を行い、胸骨の圧迫と良いリズムの方法を確認した。
 参加した救急救命士は、「救急現場で産科対応はあまりないのが現状だが、こういった機会に臨場感ある訓練を行い、普段の救急活動にプラスになった。さらに、医学は日々進み変わってきているので、今日、新たに再認識できた」と話した。
 第1回目は、北後志消防組合(余市町・仁木町・積丹町・古平町・赤井川町)と同消防本部から救急隊員40名が参加している。
 小樽協会病院
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