30周年記念セミナー!絵本・児童文学研究センター


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 NPO法人絵本・児童文学研究センター(工藤左千夫理事長・色内1)が主催する、第23回文化セミナー「未来への記憶」が、11月18(日)に小樽市民会館(花園5)で開催され、約1,000名が会場に集まった。
 今年は、同センター創立30周年の記念の年となり、同センター会長で東京国立博物館館長の銭谷眞美氏は、30年前に小樽市内で工藤理事長が開設し当初30名ほどだった会員が、現在は全国に約1,400名を擁するまでになったことに触れながら、同センター名誉会長で心理学者の故河合隼雄氏が、地方からの文化の発信に共感し、亡くなるまで文化セミナーに欠かさず出席してくれたことなど、同センターの歴史を振り返る挨拶を行った。
 同センターは、絵本・児童文学・心理学等を内容とする「大人のための児童文化講座」を中心に据え、文学賞「児童文学ファンタジー大賞」を主催するなど、生涯教育機関として活動を行っている。
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 迫俊哉市長は、市と同センター共催の音読カップや小樽こどもの詩コンクール、同センターが主催し、乳児検診の際に絵本をプレゼントするブックスタート事業などを挙げ、市の教育・育児環境の充実に対する功績に謝辞を述べた。
 同セミナーでは、児童文学作家の斎藤惇夫、詩人のアーサー・ビナード、作家の池澤夏樹、解剖学者の養老孟司の4氏により、それぞれの分野に関わる体験に基づいた興味深い内容の講演が行われ、参加者は、時折、笑いを交えながら熱心に聞き入っていた。
 また、講演後は、脳科学者の茂木健一郎氏を加え、「良い文学作品とは何が違うのか」といったことや「国語と英語教育」「旅と文学について」など、会場からの意見も交えながら、茂木氏の軽妙なコーディネートでシンポジウムが進められ、会場からはパネリストの発言に盛んに拍手が贈られていた。
 絵本・児童文学研究センターHP
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