和太鼓競演! 迫力ある音と光パフォーマンス

小樽・厚真の和太鼓団体が一同に介して、小樽市民会館自主事業「小樽和太鼓フェスティバル2019」が、3月31日(日)13:30から16:40まで、同館(花園5)大ホールで開かれた。プログラムは2部構成で、最後は、合同演奏「山彦」で締めくくり、会場が大きな拍手に包まれ、各団体の持ち味を活かした迫力ある音と光のパフォーマンスを楽しんだ。
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同フェスは、市内で活動する和太鼓団体が集結して、日頃の研鑽の成果を発表。市民に親しまれている同ホールの舞台での演奏を通じ、他の団体の演奏も楽しめ、出演者同士も競演することで、お互いに刺激し合い、レベルの向上に繋げることを目的として、2009(平成21)年に始まり、2年毎に開催され6回目となった。
今回は、9月6日に発生した胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町から、「厚真郷芸保存会」が賛助出演し、同フェスを盛り上げた。
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1967(昭和42)年に第1回おたる潮まつりの開催と同時に誕生した「おたる潮太鼓保存会」は、小学生を中心とした若潮隊の打演で開幕し、小樽明峰高校太鼓部は、「韋駄天」「春」「疾風」の3曲を披露。小樽銭函創作太鼓童夢は、「風の彩」「翔」「暁」など6曲を演奏した。
2部は、厚真郷芸保存会が賛助出演。同会は、太鼓に触れる機会をつくり、太鼓を通じて子どもの成長を手助けする団体。地震発生後、沢山の人に援助や応援をしてもらい、感謝の気持ちを伝えようと出演。「厚真川」「大河」「厚載の響」の3曲を演奏。中央の大太鼓の「塊」の文字には、先代の思いが詰まっているという。
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おたる潮太鼓保存会所属のハマナス隊(中高生)・親隊(18歳~76歳)が、4尺ものスーパー太鼓を囲み、大バチと小バチの息の合ったリズムを奏で、北海道の大自然を連想させる響きを披露。
小樽太鼓衆「鼓響」は、新しいリズム和太鼓を追求したいと結成。笛と太鼓のパフォーマンスで観客を魅了し、迫力ある太鼓の音が会場を包み込んだ。
全出演団体による合同演奏「山彦」でステージを締めくくり、3時間にも及ぶ太鼓の芸術を間近で楽しんだ。
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復興に向けて元気になってと願い、主催者団体と地元出演団体一同から義援金10万円と、会場での募金138,786円を寄贈。同会・畑嶋麻由美さんは、「大切に使わせてもらい、風化させないようできることをしていきたい。ありがとうございます」と感謝した。
同保存会・木村文彦会長は、「これからも心に響く太鼓を続けたい」と挨拶し、同館・月居卓司館長は、「太鼓の団体同士は交流があり、地方の演奏会に出演し合っている。毎回、満席となるお客さんで感謝している。同館が続く限り開催を続けたい」と話した。
友達3人で来場した女性は、「2回目から来ているが、年々レベルアップしていて凄い。同級生が出演していて感動した。また来たいと思う」と満足した様子だった。
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