GW終盤 令和初の蜃気楼 愛好家観測に成功

GW終盤の5月4日(土)、全道的に高気圧に覆われ、小樽では17:22に、最高気温20.3℃を記録。蜃気楼の発生条件が揃い、令和初の蜃気楼が観測された。 シーズン中、熱心に蜃気楼観測を続けていた北海道・東北蜃気楼研究会の柴田進さんは、令和初の高島オバケ(上位蜃気楼)の観測に成功。 気象予報士で同会の金子和真さんは、前日に、蜃気楼発生期待度30%と発信していた。 柴田さんは、昼少し前から16:50頃まで朝里海岸で観測を続け、これまでの中で、一番の丘陵の蜃気楼に遭遇した。   石狩方面の丘陵蜃気楼 写真提供:柴田進氏

  「昼から朝里海岸で観測していて、小さな高島オバケを確認していました。しかし、なかなか大きく変化しません。 午後4時頃、引き揚げ準備を始め、カメラやビデオをしまった後で、最後に双眼鏡をバックに入れる時、今一度確認しようと思い、石狩方面を見たところ丘陵の形が変化していました。再度、カメラを取り出し撮影したのが、添付の画像です。 今までで一番の丘陵の高島オバケ(=蜃気楼)です。過去に数度、丘陵の蜃気楼を撮影していますが、これほどのものは初めてかもしれません。 また、明日(5日)も蜃気楼が発生しやすい環境かと思われます。時間のある方は、どうぞ双眼鏡を持って、小樽や石狩湾周辺の海岸にお出かけください」とコメントを寄せた。 5日(日)は、さらに気温が上昇し、小樽での最高気温は、10:40で23℃を記録した。 同会メンバーの浜田文弘さんは、朝里海岸から対岸の石狩北衛生センター方向の石狩湾新港沖に停泊していた貨物船と思われる船舶に変化が見られたという。  

船の変化 写真提供:浜田文弘氏

  浜田さんは、「10時40分頃に朝里海岸に移動し、到着して対岸の様子を確認すると、画像を添付した船舶が変化していました。少しモヤがかかっており、肉眼では確認しずらい状況でしたが、双眼鏡で見ると石狩から厚田、浜益方面にかけての海岸が縦に伸び上がっているのが確認できました。 また、石狩湾新港のガスタンク群や北電LNG火力発電所も一部分が反転したり、本来は丸いはずの球形タンクの上部が平らに見えるなどの変化が確認できましたが、タンクが伸びたりするような大きな変化ではなく、上下が反転するように見える変化でした。12時前に撤収しましたが、その時点でも変化が継続していました。 自宅に戻る途中、再度銭函に寄り、様子を確認したところ、石狩から厚田方面の海岸が縦に伸びているのが確認できました」と、観測の状況を報告した。 ◎関連記事