小原流いけばな60点 みんなの花展

 小樽伝統文化の会主催の和を遊ぶ参加団体である一般社団法人小原流小樽支部(斉藤豊葉支部長)は、6月8日(土)11:00から、小樽市民会館(花園5)2階ホールや研修室で「花の輪・人の輪ーみんなの花展」を開催。花展を待ちわびた大勢の人が鑑賞に訪れていた。
 この花展は、市立小樽美術館(色内1)会場と和を遊ぶ会場を交互に開催。今回は、斉藤支部長をはじめ、指導者と生徒57名・子どもいけばな教室生2名の1年間の集大成を発表した。
 斉藤支部長は、襖絵や屏風に描くような琳派調いけばなを発表。「和の花を使い、色の統一感を出した」と話し、芍薬と紫陽花はピンクの同系色にまとめ、季節に合わせたゆりや都わすれ、きぼうしをアクセントにした、見事な作品に来場者の目を引きつけた。
 こどもいけばな教室を体験し、高校2年生から再開して22歳の現在も続け、今回受付を担当している江崎佳奈さんは、「涼しげな感じを出そうと、ブルーの紫陽花やブルースカイ、マリンブルーを使いグラデーションを表現した。水盤を使い花を右に寄せて生けた。石化柳の面白い動きの枝を好んで使用。お稽古は基本に忠実に、花展は好きなように生けて冒険してみた」と説明。
 4名のグループ作品は、鮮やかな緑をふんだんに使って初夏をイメージ。紫陽花や芍薬、杜若などを使い、個性溢れる作品が並ぶ。
 今回初出展となる、フレーム型の花器を使った作品は、現代の生活空間に合わせ、いけばなの経験がなくても飾れる、生ける楽しみができる作品として、来場者に紹介した。
 また、会場では、ガーベラ・チース・オクロレウカの葉を使って「花意匠」を学ぶいけばな体験(700円)コーナーも同時に開催している。
 斉藤支部長は、「小原流の古典表現から現代の生活様式にあわせた作品までを一同に展示。会場でその違いを観て楽しんでいただきたい」と話した。
 6月9日(日)も11:00から16:00まで開催している。