57回目の絵画展「一聖会展」

 絵を描くことを楽しみにしている60~90歳代の一聖会男女会員9名による、令和元年の作品展が、6月12日(水)から16日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開催され、個性溢れる水彩・油彩46点が展示されている。
 同会は、会長兼講師だった故藤田勇一氏が、1964年(昭和39年)に発足。会名は、発足当時開催された東京オリンピックの聖火の「聖」と、会員が一つになり仲良くという意味を込めた「一」で、「一聖会」と同氏が命名。
 
 
 亡くなった後も、同氏の意思を受け継ぎ、沢山の教えを胸に、絵を描くのが好きなメンバーが集まって、毎月例会を開いて制作活動に励み、5月~10月頃は写生会に出かけ、冬は市民センター(色内2)で画題を持ち寄って静物画に取り組み、和気藹々とした雰囲気の中、57回の歴史を守っている。
 
 今年は、5月には小樽公園、6月に朝里ダムで写生会を開催。7月は祝津パノラマ展望台へ行く予定だ。
 新入会者の笹原由香さんは、何年かぶりに描いたとは思えない、教室で制作した人形「仲よし」と絵手紙のくだもの2点を発表した。
 市展委員の二俣榮さんは、油彩で、昨年9月の写生会で制作した祝津高島岬など得意な風景画や、教室で描いた人形やユリなど静物画を合わせ9点を発表。どれも丁寧に描かれている。
 
 稲田稔さんは、鋭い観察力で、海の色や影の表現に注目が集まる「忍路湾」、山歩きが好きな竹中正孝さんは、世界の有名な山の登山経験を持ち、今回は、スイスマッターホルンを水彩画で発表し、いつまでも花が楽しめるよう、自宅庭に綺麗に咲いた水仙やチューリップを描いた。
 作品もさることながら画題にも注目が集まる高橋加奈子さんは、川柳を嗜む感性ならではの「主役はだれ」や「目立ちがり屋」など、ユニークで絵に合ったタイトルと評判だ。
 事務局の二俣さんは、「高齢化に伴い会員数も減り、絵を楽しみたい人は一緒にやりませんか?ひとりで描くよりも、他の人の絵を観たり、批評してもらうことで、新たに気付くことも多い」と話していた。
 
 第57回一聖会展 6月12日(水)~16日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料