小樽日本画協会展 日本画と水墨画26点

 小樽日本画協会は、7月24日(水)から28日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー1で作品展を開いている。

 

 小樽市文団協創立70周年を記念し、1946(昭和21)年4月に、日本画・水彩画の研究発表を目的に創立され、同年9月に、丸井デパートで第1回目の作品展が開かれた。その後、開催されない時期を乗り越え、今年で41回目となった。

 

 今回は、長年日本画や水彩画を楽しむ8名の会員と一島喜明氏が指導する生徒3名の賛助作品と合わせて展示。日本画と水墨画26点がずらりと並び、あまり目にすることのない日本画に使う道具や、これまでの作品展の写真、文団協の冊子も紹介された。

 

 会員最高齢93歳の立花正俊さんは、水墨画で水の流れをスピード感を出して上手く表現した「流れ」を発表。

 

 代表の上田入子さんは、明るくはっきりとした色使いのポップな作品を選べ、赤ちゃんが生まれたお姉ちゃんの思いから3枚組の作品も。紙にシワシワ感を出すために、くもはだ麻紙を使い、手でくしゃくしゃにして伸ばしてから使用するなど、様々な技法や素材を使った作品だ。

 

 千葉晃世さんは、カタクリやエゾエンゴサク、ミズバショウなどの春の花や植物をデザイン化した「春を見た」、小梁川貴子さんの「鶏頭」や「秋の彩り」は、鮮やかな絵具の発色が印象的だ。

 

 水墨画は、輪郭を描かずに直接墨や顔彩で描き、植田キミさんの「杉林」や、佐々木章子さんの「民家」など、墨の濃淡で遠近感を見事に出している。墨の色の濃さによって、淡墨・中墨・濃墨に分け、筆に含ませる水分の量によって、さらに濃さに幅が出るそうだ。

 

 上田代表は、「水墨画は、ぜひ若い方にも始めてもらいたい。日本画に関しても、画材が分からないと思う方も多いが、少しでも興味がある方は、まずは、会場で作品を観ていただきたい」と話した。

 

 第41回小樽日本画協会展 7月24日(水)〜7月28日(日)10:00〜17:00(最終日16:30)
 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー1 入場無料

 問合せ:0134-34-1341 上田代表(FAX)

 

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