古典と創作 硯池会書道展

 古典臨書と創作釈文を展示する第43回硯池会(秋山真魚代表)の書道展が、7月24日(水)から28日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれている。

 

 日本書人連盟・渡部半溟代表をはじめ、前会長の嶋中秀邦氏・秋山会長・会員23名の臨書21点と創作釈文19点、黒滝書道教室の小中学生作品5点を展示し、1年間の集大成を発表した。

 

 臨書とは、中国では唐の時代よりも古く、日本では平安時代よりも古い時代の経や著名人の手紙、ことわざなどが、長い年月残され書の手本とされ、書者の考え方や表現を学びとるもの。

 

 創作書道は、色々な書体を使い、文字の大きさや墨の濃淡なども多様で、好きな文字や言葉から、独自の個性を生かしながらイメージした作品で、文字をどのように表現するか、書者の創作の世界が広がっている。

 

 王羲之の用筆法と結構法を学ぶ「集王聖教序」を手本に、4名が作品に仕上げた。完成した書は、それぞれを掛け軸や気に入った額装にして、会場に展示している。

 

 大林游貴さんは、正方形の半紙に「雲」の創作作品を出展。部屋の壁や玄関などに飾るも良し、好きな言葉や文字をそれぞれに創作した。

 

 同教室の小中学生も目まぐるしい成長が見られ、「水」や「白」「大将軍」など、画用紙いっぱいにのびのびと書かれた作品を展示。

 

 

 秋山代表は、「最近は、生活の中に書が入らないことを残念に思う。書に関して詳しい人も知らない人も、これらの作品を自分なりに批評して、見てくれればと思う。臨書をさらに進め、咀嚼して自分のものにしてもらいたい」と話した。

 

 第43回硯池会書道展 7月24日(水)~28日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料

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