北陵中学校区小中一貫教育 3校合同研修会

 義務教育9年間を見通した計画的・継続的な学力や学習意欲の向上へ向けて、全国的に小中一貫教育の取り組みが進められる中、小樽市では、平成31(2019)年度、北陵中学校区と朝里中学校区を推進指定校区とした。

 

 小中一貫教育とは、小学校と中学校が目指す子ども像を共有し、9年間を通じて教育課程を編成し、系統的な教育を目指すもの。

 

 これを受け、北陵中学校区の高島小学校と手宮中央小学校の3校が集まり、北陵中学校区小中一貫教育推進委員会を立ち上げ、6月18日(火)に第1回委員会を、8月16日(金)に第2回委員会を実施し進めてきた。

 

 8月20日(火)15:00から、同中学校体育館で、初の小中一貫教育に関しての合同研修会を開き、3校のほぼ全教員52名が出席して意見交流を行った。

 

 「夢や目標の実現を目指し、たくましく生きる北小樽の児童生徒の育成」を、同校区小中一貫教育のゴールに掲げ、目指す子ども像を「自分で考え、判断し、学ぶことができる子ども、自他ともに大切にできる子ども、すすんで挨拶し、善悪の判断をし、正しく行動ができる子ども、自ら目標に向かって、たくましくやりぬく子ども」とした。

 

 教育課程部会・学力向上部会・生徒指導部会の3つに分け、目標達成の実現に向けて進めてきた。

 

 宮澤校長は、「せっかくの9年間、落ち着いた学校生活ができるように、3校が一緒になって子どものために、同じゴールを目指したい」と挨拶した。

 

 各学校の取り組みについて報告後、6つのグループに分かれて、話し合いの柱「子どもたちにつけたい力~小中9年間を通して~」について、活発な意見交流が行われた。

 

 意見交流の内容を代表者から、「教育課程部会では、英語やふるさと教育、命については、中学校よりも先に進んでいることから、小学校で得た資質を生かしていけるよう、どのような力をつけさせるべきか、小中で共通したものが考えられればとの意見があった。


 
 学力向上部会では、読む力ややる気、集中力を高め、基礎学力を高める手立てを課題とし、今後は、読む力を高めるために、朝学習時間に本を読む時間を設け、子ども同士で教え合う体制を作るなどの意見が出た。


 
 生活指導部会では、自分の考えを主張したり意見を述べることが苦手とされ、9年間を通じてコミュニケーション能力をつけ、そのためには、保護者と連携した取組を発信していく」と発表された。


 
 同研修会で、北小樽3校の連携がさらに深まり、有意義な時間となった。


 
 谷本慎司手宮中央小学校長は、「これだけの先生が集まり、それぞれの視点を持って生の話をしながら、9年間の子ども達の育成を考えたことは、意義がある。学校・家庭・地域が、それぞれ役割を持って子ども達を育て、その実現には、小中一貫が大きな鍵だと言われ、9年間を通した児童・生徒の育成が不可欠。今日得た成果や課題を各校に持ち帰り、指導や研修にいかに生かすかが大切だと思う」と述べた。

 

 小樽市教育委員会は、今後の児童生徒数の推移を踏まえるとともに、国における学習指導要領の改訂、小中連携・一貫教育の推進、コミュニティ・スクールの導入促進など、新たな時代の教育活動に向けた各種の教育施策や、本市のまちづくりの施策などを総合的に考慮する必要があることから、今般、この計画を見直し、改めて将来を見据えた学校再編の基本的な考え方について検討を進めることとした。

 

 ◎文部科学省〜小中一貫教育推進事業(外部)

 ◎小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画の見直し(外部)