地域防災のリーダー!消防団秋季合同訓練

 防災の日である9月1日は、全国各地で総合防災訓練が実施されている。

 

 小樽市でも9:00から、小樽公園(花園5)運動場で消防団の訓練を公開する、令和元年度小樽市消防団秋季合同訓練が開かれた。

 

 市内18分団から女性29名を含む255名が集結し、日頃の練習の成果を発表。防火思想の普及を図ることを目的として、毎年行われている。

 

 迫俊哉市長、市議会議員、小樽警察署長、町内会役員、消防団OB ・婦人防火クラブ員は、女性団員による放水訓練や小型ポンプ操法・部隊訓練・救助・救急・火災防御の総合訓練を見学し、団員の勇壮な様子に拍手を贈った。

 

 市の消防団は、「わがまちを災害から守ること」に使命感を、地域に密着した防災機関として、18歳~67歳の約400名の団員が在籍し、18の管轄区域に分かれ、それぞれの地域を守る重要な役割を担っている。女性団員の活躍推進が図られ、2009(平成21)年度から女性団員だけの放水訓練を行っている。

 

 開会式では、激しい雨に見舞われたが、入場分列行進を行い、市長や来賓による観閲後、迫市長は、「消防団は、日頃から地域防災活動や消火活動、予防啓発活動に取り組み、地域防災リーダーとしての期待は益々高まる。本日の訓練では、士気の高揚と技術の向上など、個々の目的を充分に達成されますよう期待している」と告辞を述べた。

 

 

 

 最初の演習は、第6分団と第8分団の女性団員4名による放水訓練を実施。重い器具を背中に担ぎ、ホースを連携して繋ぎ合わせ、的を目掛けて放水を行なった。

 

 4名1組となる小型ポンプ操法では、速やかなホース延長と伝令伝達、正確な機械操作など、基本となる放水技術を習得。団員は、真剣な表情で取り組んでいた。

 

 規律正しい行動を身につけ、厳粛な規律を確保する部隊訓練は、指揮者の命令の下、隊形や方向変換など機敏な行動を示し、迅速で的確な団体行動ができるよう訓練している。

 

 総合訓練では、消防団を中核とした地域防災力の充実強化を図るため、自然災害(地震や集中豪雨)及び、建物火災を想定した大規模災害想定訓練を、2017(平成29)年度から実施。


 
 地震で瓦礫の下敷きになった要救助者3名を救出するため、瓦礫を取り除き、次々と要救助者を助け出し応急手当を行う訓練、集中豪雨災害を想定して、溢れ出した河川の水を土嚢により防ぎ止める訓練、建物火災では、水槽車2台を水源とし、消防団5個分団による小型ポンプを使い一斉に放水した。

 


 訓練の合間には、町会会員らに、消火器の実演や消防団についての説明があった。

 

 閉会式で、土田和豊消防長は、「災害など有事の際、何よりも住民が頼りにしているのは、地域に密着した消防団の皆さん。その期待と信頼に応えるため、すべての消防団員が一丸となって、今後ますます消防知識と技術を練磨するとともに、さらなる精進をお願いする」と訓示を述べた。

 

 阿部芳郎消防団長は、「日頃の練習の成果を発揮し、その活動の成果は誇りに思う。訓練礼式や消防操法を通して、消防人としての礼節と節度をさらに磨いていだきたい。胆振東部地震発生に伴い、これまで以上に、大規模災害に対する活動能力、向上を図りたいと考える」と述べた。

 

 ◎小樽市消防団(外部)

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