小樽市立病院で災害実働訓練実施

 

 

 災害拠点病院の指定を受けている小樽市立病院(住ノ江1)では、9月14日(土)9:00から、大規模災害を想定した災害実働訓練を実施。一般市民や看護学生による模擬患者85名と、病院職員や保健所・消防本部救急隊員・国際緊急援助隊ら約110名が参加した。

 

 大規模災害時においても病院としての機能を維持するため、模擬患者が参加して実際に起こりうる訓練を行うことで、多数の傷病者に対応する問題点の把握や、小樽市保健所・同消防本部との災害時連携(トリアージ訓練)の構築を目的として行われた。

 

 9:00から、救急隊による車庫ブルーシート内及びエアテント内で、模擬傷病者のトリーアジ搬送順位の決定と検証を行った。

 

 10:00過ぎ、小樽北西沖マグニチュード7・震度6強の地震が発生したとの想定で、2階講堂に災害対策本部を立ち上げた。一部停電、大勢の負傷者が病院に運ばれ、もしくは駆け込んで来て受付は混雑した。

 

 災害レベル3B宣言し、院内にトリアージエリアの設営を開始。ストレッチャーや車椅子で運ばれた傷病者に対し、赤・緑・黄色のエリア別に選別し、治療の優先度を決定。赤エリアは救急外来を使用して治療を開始した。

 

 2階の災害対策本部では、出来事を時系列で表記して情報を共有するクロノロジー型の訓練を実施。

 

 また、広域災害救急医療情報システム(EMIS)に入力して、情報を集約し提供。◎広域災害救急医療情報システム(EMIS)

 

 11:45からは、参加者全員で反省会を行い、「かなりの混乱が見られた。情報を集めて必要なものを伝え、正確な情報を把握するのが本部の役目だが、情報が全く掴めなかったこともあった」、「同姓同名の患者に間違えが起こらないように」、「同じ報告であっても記載がまちまちで、統一した法が良い」などの意見があり、最低限のものを先に情報収集すべきだったなど、反省点が上げられた。

 

 ◎小樽市立病院(外部)