学校に行けない子ども達を応援するおたるエデュケーション(竹生美雪代表)は、9月21日(土)13:40から、小樽市生涯学習プラザ(富岡1)で、不登校フォーラムを開き、地域の子どもたちをどのように支えたらよいかなどを考える機会となり、関心を持つ教師や保護者・市民ら34名が参加した。
2018(平成30)年9月1日に設立した「おたるエデュケーション」は、様々な問題で学校へ行けない子どもたち・学ぶ機会を逸している子どもたち、ひとりひとりが自立するために多様な学びの場を用意することを目的としている。
臨床心理士で北翔大学教育文化学部心理カウンセリング学科の飯田昭人准教授を講師に招き、「子どもの揺れる思いに寄り添う」と題して、基調講演が開かれた。
飯田氏は、スクールカウンセラーの経験を通じて、「人間は誰かに助けてもらい、苦しんでいる相談者と共に苦しみ、半分は冷静に。マニュアル通りにやれば良いものではない」と語り、「高校や大学に入るためではなく、生きていく上での勉強の大切さを、大人が伝えきれていない。不登校の子どもたちが、学校以外で安心して勉強できる環境が少ないと思う。
支援者の大人は、自分自身をしっかりと持ち、自分の人生を丁寧に生きることが大事であり、昨日の自分よりも良い自分になりたいという意識や、人間の痛みに気づこう、理解しようとすることが必要」と語った。
不登校経験者で、現在、悩みを持つ子どもたちの支援活動を行う、木村将人氏を交えて対談が行われ、これまでの経験談を語り、その時々の心の内を明かした。
木村氏は、「不登校は特別なこととは思わない。人生の中で誰もが躓き、転ぶことがある。そんな時、頼れる人や繋がれる社会があることが大事だと思う」と述べた。
飯田氏は、「無理し過ぎず、生き易い世の中に、不登校に対しても理解が増えつつある。不登校もあったけど、今日がある木村さんは、人生経験がどんな風に今の活動を生み出したのかが重要」と話した。
中田喜代美副代表は、「小樽で不登校フォーラムが開催できて感無量。不登校に興味を持ってくれる人に集まってもらい、第一歩だと思う。これから、この場をもっと広げたいと思い、皆さんが日々の日常で、昔と違うんだよと少し話してもらうことで、子どもたちの可能性も広まっていくと思う」と期待を寄せた。
◎関連記事