小中学生86名が挑戦 音読カップ

 小樽市教育委員会と絵本・児童文学研究センターが主催する第7回音読カップが、11月9日(土)9:00~16:45、小樽市民会館(花園5)で開かれ、市内小中学校から選ばれた音読を得意とする86名が挑戦した。

 

 国語の教科書から気に入った物語を選び、規定の時間内で、感情を込めるなどして音読を発表。審査基準に沿って、低学年・中学年・高学年の小学生と中学生の4つの部門ごとに、金・銀・銅賞が贈られた。

 

 読み手として聞き手に内容を伝えたり、日本語の美しさを体感したりすることを通じて、児童生徒の言葉に対する興味・関心を高め、読む力・表現する力を育てることで国語力の向上を図り、各学校における音読の活性化を目的としている。

 

 審査員には、gift of voice代表の石橋八千代氏、市立小樽図書館・鈴木浩一館長、FMおたるパーソナリティー・おがわとーる氏、北海道放送アナウンサー・鎌田強氏、小樽市教育委員会・小澤倭文夫教育委員の5名が務め、審査員1人5項目各4点・20点満点で採点が行われた。

 

 9:10から低学年の部の審査で、23名を2つに分けてステージに登壇。

 

 緊張した様子も見られたが、いざ本を読み始めると、話し言葉の部分では、その人になり切り、声のトーンを変えるなどして、物語の世界に踏み込み、練習の成果を発揮していた。

 

 高学年の部で金賞を受賞した忍路中央小学校6年の野口能禾さんは、「5回目の挑戦で金賞を受賞し嬉しい。詩が好きで谷川俊太郎の“生きる”を選んだ。泣ける、笑える、それぞれに感情を込め、読み方に工夫した。中学生になっても挑戦したい」と受賞を喜んだ。母親は、「学校が一丸となって、マイクを使う練習など、一生懸命に指導していただいた」と感謝した。

 

 審査委員の石橋氏は、野口さんに対して、「言葉をはっきり聴きやすく、同じ文章の中に様々な感情が伝わり、6年生とは思えない」と高く評価し、「点やまるを意識して読み、母音の“あいうえお”が基本となる50音の口の開け方を練習して、想像力を駆使して来年も挑戦してもらいたい」と講評を述べた。

 

 閉会式で、小澤審査委員長は、「言葉に関する興味や関心、読む力を高める機会となる。マイクを使った大きな舞台での発表。学習の成果がしっかりと現れ、素晴らしい音読だった。日本語の持つ美しさ、文章のリズム感を楽しみながら、表現力や読む力を伸ばしてもらいたい」と期待を寄せた。

 

金賞 ひらた りとら 幸小 2年
よこざわ てつ 手宮中央小3年
のぐち のの 忍路中央小6年
こまつや さくら 銭函小2年
銀賞 わたなべ はのん 山の手小2年
こばやし るる 奥沢小4年
さくらい しゅうや 塩谷小6年
さくらい あやか 長橋中3年
銅賞 おかやま れいり 稲穂小2年
きむら れいら 望洋台小3年
なかやま さゆう 銭函小5年
みうら くおん 望洋台小3年

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