多色刷り木版画 ペンギンクラブ作品展

 ペンギンクラブ(番雄一郎代表)の年に1度の集大成となる、第23回ペンギンクラブ木版画作品展が、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで、11月20日(水)から始まった。

 

 50~80歳代の会員10名の24点と、初代講師の北村猛氏の遺作13点、2020(令和2)年カレンダーの13点を展示している。

 

 1995(平成7)年に生涯学習プラザ(富岡1)「レピオ」の自主事業で行われた楽しい木版画教室に参加したメンバーが集まり、1996(平成8)年に結成。多色刷りの木版画クラブで、第1・2・3金曜日の10:00~12:00に、同プラザで作品作りに励んでいる。

 

 名称は、最初の練習課題がペンギンだったことに由来している。色の数だけ版を彫る多色刷りで、一見、絵画のようにも見えるが、木が生み出す版画ならではのタッチや優しい色彩等に、来場者の目を楽しませている。

 

 夫の写真を題材にした風景画や、飼い主だけに見せる穏かな表情が印象的な亡き愛猫を懐かしんだ「或る日」。どの作品も芸術性を感じる力作ばかりだ。

 

 この作品展のもう一つの楽しみは、会員が1月又は2月分を担当した版画の手作りカレンダー。担当した月に合わせて版画で制作した渾身の作品が、表紙を入れて13枚閉じてあるペンギンクラブ特製カレンダーだ。

 

 今回は初の試みで、同カレンダーを5冊だけ販売する。カレンダー購入・入会の希望者は、0134-22-6551(担当:番)へ。

 

 初代講師の北村氏を忍ぶ作品もずらりと並び、案内状にも使われた風景画をはじめ、心温まる作品が鑑賞できる。

 

 寺山悦子さんは、「彫っている時が一番楽しく、無心になれる。刷りになると、思っていた色と違ったりと難しい。23年続く木版画クラブはここだけと、無くさないように頑張っている。ぜひこの機会に作品を観てもらいたい。新しい方が入会してもらえると、なお嬉しい」と話した。

 

 第23回ペンギンクラブ木版画作品展

 11月20日(水)~24日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料

 

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