大規模災害時の車両移動訓練実施 小樽開発建設部

 

 

 国土交通省北海道開発局小樽開発建設部(潮見台1)は、災害対策基本法に基づく放置車両の移動訓練を、12月5日(木)14:00から、同建設部小樽道路事務所(長橋4・天野繁所長)で実施した。

 

 小樽道路事務所での初めての訓練を小樽開発建設部が主催。同建設部や同事務所、維持除雪工事受注者から約30名が参加した。

 

 暴風雪に伴い、国道上下線とも立ち往生車両によって走行車両が閉鎖された状況を想定し、一般運転者と外国人運転者が乗っているケースと、運転手が不在でドアが開き鍵がついているケース、運転手が不在でドアが施錠され移動できないケースの3つについて実施した。

 

 訓練に先立ち、天野所長は、「雪害に限らず、大きな有事を想定しながら、本日の訓練は実践的にできるように取り組んでもらいたい」と挨拶。

 

 運転手が乗っている場合は、道路管理者による状況把握が行われ、一般運転手の場合は、同管理者の誘導で運転手に移動を促した。

 

 外国人運転手の場合は、英語・韓国語・中国語に対応した指差しコミュニケーションツールを使い、「車は壊れていませんか?移動に協力してください。近くの避難スペースに移動してください」と、移動の協力を求めた。

 

 運転手不在でドアが開き鍵がついている車両については、運転手が周辺にいないか確かめ、道路管理者が運転して移動。

 

 運転手不在でドアが施錠されている場合は、周辺に運転手がいないことを確認し、サイドブレーキやギアをニュートラルに戻すため窓を割ることになり、国による損失補償の車両の状況写真を撮ってから、窓ガラスが割られた。除雪ドーザで牽引して移動させ、緊急通行車両の通行ルートを確保した。

 

 同建設部・沢田孝之道路防災推進官は、「一般道路利用者や増加する外国人旅行者に対し、迅速かつ円滑な対応ができるよう、本日の訓練を活かしていただきたい」と述べた。

 

 大規模災害時において、道路の緊急車両通行ルートを迅速に確保するため、道路管理者による放置車両対策の強化に係る所要の措置を講ずる災害対策基本法の一部を改正する法律が、2014(平成26)年11月21日に施行された。

 

 ◎国土交通省プレスリリース〜大規模訓練における車両移動訓練を実施します(PDF)