小樽文化貢献賞2名・1団体、奨励賞1名を決定

小樽市文化団体協議会(55団体・川村治男会長)は、12月16日(月)に表彰選考会を開き、2019(和元)年度の小樽文化貢献賞と奨励賞を決定。1月17日(金)に発表した。

 文化貢献賞には、小樽俳句協会所属の伊藤玉枝さん(85)と正派若柳流若力会所属の若柳尚里さん(79)、ジュニアコンサートの会(三浦明子代表)、同奨励賞には、吉松派若柳流旭甫会所属の若柳旭輝さん(42)が選ばれた。

 同貢献賞は、1987(昭和62)年度から、同市の芸術文化の普及と振興を図るため、芸術・文化の向上に関し、功労が顕著な個人・団体に対して贈られ、2018(平成30)年度まで93名・4団体を、同奨励賞は、活動が顕著であって、今後の活動が特に期待される個人・団体に対して贈られ、1996(平成8)年から2016(平成28)年まで14名・1団体を表彰している。

 伊藤さんは、2014(平成26)年、第8回角川全国俳句大会北海道新聞社賞(東京)など全道・全国で多数の受賞歴があり、活動の場を広げている。小樽俳句協会創設時から会の運営に協力し、2013(平成25)年からは第7代会長に就任。市内の句会を指導し後進の育成に尽力し、俳句の普及に貢献している。

 若柳尚里さんは、6歳から日本舞踊を始め、1962(昭和37)年に師範を取得。小樽若力会を立ち上げ、小樽市文化祭・おたる潮まつり・北海道舞踊華扇会・北海道邦楽邦舞大会等、小樽のみならず、札幌や東京で開催される舞踏会に出演して活躍。後進の指導育成に尽力し、日本舞踊の普及と発展に貢献した。

 ジュニアコンサートの会は、子どもたちが本格的な演奏の場を体験し、レベルアップを図ることを目的に、同市と近郊のピアノ講師が集まり、1980(昭和55)年に会を発足、40年を迎えた。毎年、ピアノコンサートを開催し、10年毎に小樽管弦楽団と共演して記念コンサートを開き、これまで出演した子どもたちは900人以上。音楽文化の振興と発展に大きく寄与した。

 若柳旭輝さんは、幼少から若柳福乃助師(現4代目家元若柳旭甫)に日本舞踊の手ほどきを受け、2015(平成27)年に同流の師範を取得し、若柳旭輝となる。2011(平成23)年北海道文化団体協議会国際文化交流事業で、中国黒龍江省ハルピン訪問公演に参加、2008(平成20)年と2019(令和元)年に、北海道代表として国民文化祭に参加するなど活躍の場を広げ、若手舞踏家として今後一層の活躍が期待されている。

 表彰式は、31日(金)にニュー三幸(稲穂1)4階ホールで開催予定。

 また、多くの人に小樽の新しい文化・芸術に触れる機会を提供しようと、文団協加盟団体のパフォーマンスを鑑賞する、小樽雪あかりの路ジョイント事業として、第5回「A Crystal Night in Art Museum」~箏と華...舞う雪ものがたりを、2月13日(木)~16日(日)に、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開く。

 同会場では、10:00~21:00(最終日20:00)に華道家元池坊小樽支部によるいけばなの展示と、期間中19:00から30分ほど、毎日曲目を変更して、正派邦楽会「雅貴代会」による箏の生演奏を開催。

 また、箏の演奏に合わせて花の生けこみも予定し、直江博子創作バレエ研究所(上野亜希子代表)5名が、沢井忠雄作曲「雪ものがたり」の箏に合わせ、大江帆那振付によるバレエを披露する。

 2016(平成28)年から、WAVE展(絵画)と同バレエ研究所の選抜メンバーによるコンテンポラリー・ダンスのコラボレーションでスタート。2回目は、THEY展(絵画)と同バレエ研究所が、3回目は、小樽日本画協会加盟作家等の日本画と小樽少年少女合唱団や桂岡少年少女合唱団(大道恒雄団長)が共演。4回目は、小樽管弦楽団の木管五重奏の演奏に合わせ、池田憲亮氏による書のパフォーマンスを披露。毎年、多くの来場者に感動を与えている。

 上野文団協副会長は、「箏といけばなを楽しみ、花を添えるバレエを楽しんでもらいたい」と話し、大道文団協副会長は、「ユニークな取り組みで、中身を膨らませながら続けていきたい」と、期待を寄せた。

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