スクリーン飾る名画・大作ポスター展 小樽文学館

 市立小樽文学館(色内1・玉川薫館長)の企画展「1950年代洋画の復活 大⭐︎映画ポスター展」が、2月1日(土)から3月8日(日)まで開かれている。

 来場者を50~70年代に一気にタイムスリップさせる、当時のスクリーンを飾った名画や大作のポスター約110枚は、安藤清継氏のコレクション。映画会社からの映画の紹介を兼ねた年賀状や映画館関係者だけが入手できるプレスシート、年代物の映画雑誌「スクリーン」も展示している。

 また、今回初公開となった小樽市総合博物館(手宮)所蔵の単独映画館の映写機や光源・大型巻き戻し機なども展示。

 映画館時代をより華やかに彩ったのは、洋画の大作や名画の数々で、ポスターには大スターの懐かしい顔が並び、「レッド・サン」(1971年)のポスターには、アラン・ドロンやチャールズ・ブロンソンと共演した三船敏郎の顔もあった。形は大小様々で目を引く華やかさがあり、市立小樽図書館の鈴木浩一館長コレクションも一緒に展示中。

 1925(大正14)年の小樽では、映画が上映できる劇場は10館あり、戦時中は洋画上映が禁止だったが、戦後、統制も撤廃され勢いを取り戻し、1950年半ばに映画館は増加。1958(昭和33)年に小樽映画協会加入の映画館は23館となり、絶頂期を迎えた。

 1960年代に映画人気に陰りが見え始め、5年間に廃業転業が相次ぎ、1983(昭和58)年9月小樽にっかつ劇場が閉館、1994(平成6)年に小樽中劇会館閉館、翌年、小樽最後の単独映画館・小樽東宝スカラ座が、2000(平成12)年には小樽プレミアムシネマズが閉館し、小樽の映画館時代は幕を下ろした。

 玉川館長は、「小樽に映画館が数多くあったのは、市民の娯楽が大好きな町だったように思う。小林多喜二も映画マニアで洋画が大好き。洋画の大作やチャップリンの映画など、封切られるとすぐに観られる最先端の町だった。そういう町で感性が育てられ、映画は文学的にも密接な関係がある」と話した。

 2月15日(土)14:00~15:00、企画展示会場で、元映画館館主の池田純一氏によるギャラリートーク「映画館がいちばん元気だったころ」を開催。要入館料。

 企画展「1950年代洋画の復活 大⭐︎映画ポスター展」
2月1日(土)~3月8日(日)9:30~17:00(入館16:30) 2/11(火)20:00まで

 入館料:大人300円、高校生・市内70歳以上150円、中学生以下無料

 2月24日を除く月曜日・12日・25日・26日休館