ジャンルを越えた共演!小樽文団協ジョイント事業

 

 

 小樽雪あかりの路の開催期間中に合わせ、2月13日(木)から16日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで、小樽市文化団体協議会(川村治男会長)が、ジョイント事業「A Crystal Night in Art Museum」~箏と華・・・舞う雪ものがたり~を開催している。

 

 同協議会に加盟するアーティスト同士がジャンルを越えて共演し、多くの方に小樽の新しい文化・芸術に触れる機会を提供したいと企画して、今年で5回目となる。

 

 今回は、華道家元池坊小樽支部(米山良子支部長)の華道・正派邦楽会「雅貴代会」(明正雅紫盈代表)の箏・直江博子創作バレエ研究所(上野亜希子代表)のバレエが共演し、さらに尺八の見延鈴鳴氏も加わった。

 

 いけばなは10:00~21:00に展示公開し、19:00から期間中一部プログラムを変えて、30分間のパフォーマンスを披露する。

 

 初日の13日は約70名ほどが集まり、同協議会雪あかりジョイント事業・上田入子委員長は、「華と箏とバレエの異なる文化団体がひとつのパフォーマンスを行う。この日のために練習を重ね、冬の夜、雪あかりが似合うこのひとときをお楽しみください」と挨拶。

 

 引き続き、迫俊哉小樽市長は、「市民が心豊かになる機会があることを嬉しく思う。これからも文化度の高いまちづくりを進めたい。今日は、若いアーティストが参加している。温かく見守ってもらいたい。今後、一生懸命に稽古を重ね、これからの小樽の芸術文化を支えてもらいたい。最終日を迎えるまでに、多くの方にこの事業に触れてもらいたい」と期待を寄せた。

 

 日本古来の子守歌の旋律による変奏曲「子守唄変奏曲」(平井康三郎作曲)を迫えみさんの独奏で開幕。

 

 第1箏・執行望友さん、第2箏・安川亜美さん、十七弦・迫さんによる「届かぬ想い」(松下知代作曲)の演奏に合わせ、塚田枝里さんと村上圭子さんによるバレンタインをイメージしたいけばなを披露。

 

 最後は、第1箏・明正雅紫盈さん、第2箏・迫さん、十七弦・執行さん・安川さんによる舞踏組曲として作曲された筝曲「雪のものがたり」(沢井忠夫作曲)に合わせ、坂本臨さん・澤奈津希さん・池邊萌雪さん・本藤詩菜さんが大江帆那さんの振付によるバレエを披露。

 

 大江さんは、「箏の曲を聴き直感で振付を考えた。今日は、11歳~17歳の4名が出演。雪の中に佇む女性をイメージし、次に小さな子どものゆきんこが現れ、ゆきんこの2人に出会う内容」と振付を説明。

 

 観客は、間近で観る芸術の共演に魅了され、大きな拍手を贈っていた。

 

 上田委員長は、「組合せに心配もあったが、5回目を飾るグループが出演。壁には、手作りの箏を包む油箪(ゆたん)を展示し、通常は見せないいけばなをしている様子を、箏の演奏に合わせて披露するとても珍しい機会。箏もバレエも若い方が出演し、皆さんに喜んでいただけたと思う」と話した。

 

 14日(金)・15日(土)・16日(日)も19:00から、同会場で、一部プログラムを変えて、華と箏・バレエ・尺八による共演を実施する予定。

 

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