3密注意!おたる水族館営業再開

 北海道の休業要請が、6月1日(月)からの解除を受け、小樽市の公共施設等も営業を開始したが、人影もまばらで厳しい再開となった。

 おたる水族館(祝津3)では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月20日(月)から5月31日(日)まで休館を強いられ、すべてのショーやイベントを当面の間中止として、6月1日(月)から営業を再開した。

 売店にはビニールシートを設置。椅子にはシールを貼り、間隔を空けて座るよう促し、感染防止対策を徹底した。

 正面入口の障害者用駐車場を移動し、チケット購入者のための待機場所に変更。入館時の手指の除菌と足元の消毒マットを設置し、来場者にマスクの着用と、一定の間隔を保つなどの協力を求めた。

 人気のショーを中止しているイルカスタジアムでは、イルカの日常の様子を観ることができ、タイミングが良ければトレーニングの様子も公開している。

 同スタジアム入口の「フンボル島」の新しい展示も始まった。6羽のフンボルトペンギンのいきいき泳ぐ姿が観察できる。フンボルトペンギンは、温暖で乾燥した地域に生息しているペンギンで、展示施設内は、プール内や砂地の床に岩を置き、生息地に近付けた環境を再現。

 海獣公園のトドやペンギン、オタリアショーも中止となったが、トドプールやゴマフアザラシプールから元気な様子が観られ、えさをねだるトドもいれば、好き嫌い克服中のアザラシもいて、それぞれに個性を発揮している。

 ショーに出演していたトドは、飼育員とダイビングトレーニングをこなし、いつでもショーが再開できるよう準備している。

 角川雅俊獣医師は、「コロナ対策でショーは中止となったが、じっくりひとつひとつ動物を見てもらいたい。スタジアムの中では、ショーに代わる動物のヒゲを展示したり、フンボルトペンギンの子どもの公開、館内放送を利用して、飼育員がDJっぽく動物を語るなど、現状に合わせて試行錯誤している」と話した。

 4月18日のオープンを延期していた祝津マリンランドも、同日営業を開始した。観覧車は、密閉状態で1周7分半もかかるため中止。サイクルライダーは、乗車する人が階段で待つことで、ソーシャルディスタンスを守る観点から中止。メリーゴーランドは老朽化のため撤去。ゴーカートやバイキング、くじら列車などは運行している。

 担当の村上順ニさんは、「オープンは喜ばしいが、密集しないよう人数制限や消毒を行い、安心安全に楽しんでもらえる環境を作りたい」と話した。

 ◎おたる水族館HP(外部)