蜃気楼撮影成功 柴田進さん

 蜃気楼ウオッチャーの柴田進さん(63歳・システムエンジニア&データアナリスト)が、6月13日(土)午前中、下見に出た銭函海岸で蜃気楼を観測し、撮影に成功した。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、外出を自粛をしていた柴田さんにとっては今シーズン初観測となった。

 柴田さんは、今回の観測について以下の通り解説。(写真提供:柴田進さん)

 新型コロナの影響で今年最初の観測となった6月13日(土)、銭函海岸へ出かけた。

 前日の天気予報で30℃を超える予報だったので、当日は風向きと風速を気にかけていた。朝方の数時間、風速は1~2m/s以下だったことから、残りの発生条件である風向きに注意していたところ、午前9時頃に東~東南東から北方向への変化を気象庁サイトやアメダス実況(10分観測値)等のサイトで確認したので海岸へ向かった。

 現場に着いて、すぐ石狩湾新港の消波堤がやや伸びていたことがわかった。小樽側の高島岬や祝津、高島に変化はなかった。ただ、小樽側の沖合に幻の水平線が出現していたので期待したが、しばらくしたら消えたようです。逆に石狩側で30分後に大きく変化する防波堤や北石狩衛生センターを確認したので本格的に撮影を開始した。

石狩湾新港赤灯台 北石狩衛生センター 厚田方面海岸 石狩湾新港タンク群

 今回、特に石狩湾新港の厚田寄り赤灯台のある防波堤や消波堤が伸び上がったり、反転するなどの変化が顕著だった。

 また、石狩湾新港タンク群や火力発電所手前の施設や建屋、消波堤等が伸び上がっているのを確認。新しくできた風力発電の風車ふもとの砂浜もバーコード状に見えることを観察できた。

 本来、「高島おばけ」は春~初夏の風物詩だが、今年は新型コロナの影響で夏の風物詩となったのかもしれないが、まだまだシーズン途中で見られる機会もあります。ただ、この光の現象、蜃気楼の観察も3密を避けつつ楽しみましょう。

 尚、この日は気温が高かったので、マスク着用ではかなり顔や口まわりは暑くなりました。時々外し、水分補給をしつつ観測を行うのがよろしいかと思います。(これまで100件以上の高島おばけを観測した日の気象データを新型コロナで外出自粛中にグラフ化・可視化したところ、経験や感覚で行動していたことがほぼ間違いない動きであったことが改めてわかりました⇒手稲の場合、風向きが東~東南東から北~北西方向に変化後、数時間以内に発生する傾向が非常に高い。実は今回も風向きが切り替わった時点を見極めて銭函海岸へ向かっています。添付のグラフ参照)

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