キノコは不思議がいっぱい 小樽市総合博物館

 小樽市総合博物館(石川直章館長)は、本館(手宮1)企画展示室で、企画展「キノコの色・形・ふしぎ〜写真と細密画で楽しむきのこの多様な世界」を、11月3日(火・祝)まで開催。

 

 北海道の山野で観察されるキノコ類について、小樽キノコの会メンバーが撮影した写真120点と江別きのこの会の山田公子氏の精密画30点、北海道キノコの会・白山弘子氏が撮影したキノコの胞子顕微鏡写真10点などを展示し、キノコの美しさと多様性を紹介している。

 

 小樽や近郊でキノコの観察や調査をしている、小樽キノコの会(1993年発足)の会員が、長橋なえぼ公園や自然の村や余市など、身近に見られるキノコや、苫小牧や千歳までキノコを求めて出かけて撮影した、色とりどりのものや珍しい形など、不思議な魅力と多様性に満ちたキノコの世界へ誘う。

 

 また、同会の愛好家の協力で、土の中の昆虫に寄生した菌糸から地上に子実を作る冬虫夏草の標本も展示。ナザギタケ・エニワセミタケ・ウスキサナギタケ・ハチタケ・カメムシタケなどの標本も紹介している。

 

 菌類から栄養を得て生きる植物もあり、ユウレイタケと呼ばれている、ベニタケ属から栄養を受けるギンリョウソウは、小樽でも見られ写真と標本で紹介。紫色のモリワランも、ナヨタケの一種から栄養提供を受けている。

 

 肉眼では見ることのできないキノコの胞子の写真や、キノコを良く観察して描かれた細密画など、身近なものから珍しいものまで、キノコの多彩な世界を知ることができる。

 

 担当の山本亜生学芸員は、「ほとんどが小樽で見られ、身近で色や形が面白いキノコを紹介している。ぜひ楽しんでもらいたい」と来場を呼びかけた。

 

 企画展「きのこの色・形・ふしぎ」 8月22日(土)~11月3日(火)9:30~17:00

 入館料:一般400円、高校生・市内70歳以上200円、中学生以下無料

 小樽市総合博物館本館(手宮3) 火曜日休館

 

 ◎小樽市総合博物館本館企画展(外部)

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