なんて素敵に氷室冴子展 小樽図書館Book Art

 おたるBook Art Week 2020参加会場となっている市立小樽図書館(花園5)では、岩見沢出身で51歳で亡くなった小説家氷室冴子氏にスポットを充てた「なんて素敵に氷室冴子展」を、今年3回目となるテーマとして、鈴木浩一館長が企画した。

 

 小説・漫画・雑誌など、北海道立図書館や岩見沢市立図書館所蔵約150冊を展示し、その魅力を紹介。

 

 1階エントランスでは、小説・エッセイ・漫画コーナー、2階のギャラリーでは、人気雑誌での対談や掲載記事、コバルト掲載の小説など、小説家として活動した22歳~51歳を年代別に分けて展示。小説家堀辰雄について書かれた卒論も読むことができる。

 

 同氏は、北海道岩見沢東高校を卒業後、藤女子大学文学部国文科へ進学。大学3年の夏に、小説ジュニア青春小説新人賞で佳作「さようならアルルカン」を受賞。同作でデビューした。

 

 学園コメディー「クララ白書」や代表作「なんて素敵にジャパネスク」をシリーズで発表。久美沙織・田中雅美・正本ノンとともに、“コバルト四天王”と呼ばれ、1890年代を中心に少女向け小説で活躍した。

 

 この企画を知った市内在住の氷室ファンから、返信されたファンレターの直筆サイン入りハガキとファンの集いのテレホンカードも借り、図書館ならではの見応えのある展示となっている。

 

 また、同氏を顕彰し、その才能を次世代に繋ぐため、2017(平成29)年に設立した氷室冴子青春文学賞の案内もあり、第1回受賞の「へびおとこ」櫻井とりおの本も紹介している。

 

 鈴木館長は、「大人向けの小説ではなく、中学生から社会人になるまでの自分たちの気持ちを代弁してくれた作家」と話す。

 

 おたるBook Art Week 2020-なんて素敵に氷室冴子展-

 10月13日(火)~25日(日) 市立小樽図書館(花園5)

 

 ◎おたるBook Art Week 2020(外部)

 ◎市立小樽図書館(外部)

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