函館税関年末特別警戒 広域監視艇かむい公開

 

 

 函館税関小樽税関支署(石本喜久年支署長・2市13町6村管轄)では、年末にかけて物流が活発となる時期、テロの関連物資や覚醒剤など不正薬物・銃器・金地金などの密輸取締を強化する、12月9日(水)~18日(金)の10日間で年末特別警戒を行っている。

 

 9日10:00から、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、函館税関・堀地徹税関長による激励の訓示が、インターネットを使って管轄管内(北海道・青森県・岩手県・秋田県)で一斉に行われ、小樽では石本支署長ら3名が参加。

 

 10:30からは、同支署において特別警戒の取組概要の説明が行われ、小樽港色内埠頭に係留中の広域監視艇「かむい」を乗船公開した。

 

 同支署配備の「かむい」は、2017(平成29)年4月に就役した最新設備を搭載。全長29.15m・全幅5.7m・総トン数76トン・船員定員6名・旅客等定員14名。4サイクル船用高速ディーゼル2基を搭載し、神威より500アップの3,500馬力、走力を増加させ、船下横にステップを設け安定性を出した。自動船舶識別装置(AIS)を搭載し、自船や周辺海域を航行する他船の情報データを、海図上やレーダー画面上に表示。

 

 南は日本海側の島牧村から、北はオホーツク海側の紋別群雄武町まで、テロ関連物資及び不正薬物等の密輸出入に対する水際での取り締まりや、入港する外国船や往来する国内外の船舶、外国に寄港した船に対して、取り締まりの強化を図る。

 

 泊原子力発電所や石狩のLNG(液化天然ガス)基地など、重要な施設が多くあり、海上からテロ行為の巡回や職員の輸送、建物がない場所での事務所として、横断幕を掲げPRする機能もある。

 

 密輸などの有事に備えて船舶を追跡し、小さな港に陸揚げして「せどり(転売)」を阻止するなど、陸上と連携し密輸組織の取り締まりを行う。

 

 石本支署長は、「コロナ禍のため、職員の安全や健康を管理し、必要な取り締まりについては、年末に向けさらに強化したい。人数制限や3密防止、換気に留意、船内の検査には防護服を着用している」と述べた。

 

 石本支署長と船舶職員と事務官らが乗船し、小樽港湾内でデモ走行した。

 

 税関は、税金の徴収と通関手続きを行い、密輸などの取り締まり業務をメインとし、年末は密輸が増える時期でもあり、広くアピールすることで抑止にも繋げ、犯罪を少なくする目的で、同警戒を実施している。

 

 また、同支署では、税関の役割や不正薬物等の密輸の取り締まり、危険ドラックなどの恐ろしさを伝える薬物乱用防止教室を実施。今年度は、コロナ禍のため、12月9日現在で市内小学校と高校の2校。昨年度は後志管内の小中高8校で行われた。

 

 函館税関管内における関税法違反事件についての不正薬物事犯摘発件数は、2019(令和元)年19件(覚醒剤7件・大麻9件・麻薬1件・指定薬物2件)、2020(令和2)年1~10月末8件(大麻6件・麻薬2件)、告発処分件数は2019(令和元)年26件あり、不正薬物事犯24件(覚醒剤6件・大麻6件・麻薬3件・向精神薬6件・指定薬物3件)、金密輸入事犯1件、偽造クレジットカード輸入事犯1件。2020(令和2)年1~10月末9件(大麻2件・麻薬3件・指定薬物4件)。

 

 今年3月に、ニセコでスキーシーズンのみ働く外国人に郵便で送られてきたコカイン3.48gを、横浜税関職員が発見し、共同調査で告発した。

 

 近年はこのような郵便事案が目立ち、今年告発の9件のうち、倶知安2件・石狩1件の3件は郵便事案によるもの。

 

 ◎函館税関(外部)

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