コロナ禍の行く年来る年 除夜の鐘中止・分散初詣

 新型コロナウイルス感染拡大が収まらないまま、年末を迎えた小樽市内では、新年の幕開けを知らせる寺院から厳かに響く除夜の鐘が中止に、初詣も分散するよう呼びかけるなど、異例の事態となっている。

 

 除夜の鐘を実施している市内9ヶ寺に調査したところ、実施するのは5ヶ寺、中止は3ヶ寺、未定は1ヶ寺となり、元旦に実施する修正会(しゅしょうえ)の取り止めや延期、甘酒サービスも中止とした。

 

 実施予定の5寺院は、龍徳寺(真栄1)・浄応寺(石山5)・天上寺(入船4)・暁了寺(塩谷1)・本念寺(赤井川村)。

 

 中止する3寺院は量徳寺(入船1)・本願寺小樽別院(若竹1)・妙国寺(入船2)、未定は正法寺(緑2)。

 

 実施する場合には、マスクや手袋を着用し距離を取って並ぶ、甘酒や酒の振る舞いを中止にするなど、同ウイルス感染防止の対策を徹底している。

 

 天上寺では、毎年会場で、温かい甘酒サービスをしていたが、コロナ禍のため、缶入りの甘酒に変更し、108個限定のサイコロキャラメルと一緒にビニール袋に入れて用意した。

 

 赤井川村にある本念寺は、17:00から寺院玄関で大鏧(だいきん)を叩き、18:00から除夜会、天気が良ければ、外でスカイランタンを飛ばす催しを予定している。

 

 一方、中止とした量徳寺は、12月31日(木)17:00から1月1日(金)10:00まで、閉門することとし、除夜の鐘を取り止め、元旦0:00に本堂で行われる修正会を11:00に延期した。

 

 また、初詣に対応する各神社でも感染対策対応の態勢で臨んでおり、住吉神社(住ノ江2)では、新年の幕開けを祝う小樽太鼓衆“鼓響”の打演や甘酒頒布、獅子舞は中止。

 

 閉門後、神社関係者による手すり等の消毒作業を行うため、正月期間中の社殿閉門時間は、1月1日(金)20:00・2日(土)19:00・3日(日)18:00、4日(月)以降は17:00とした。◎住吉神社HP(外部)

 

 龍宮神社(稲穂3)では、大晦日や元旦はコロナ感染対策を講じて、甘酒とお神酒の配布を中止とし、1月1日(金)0:00から龍神天昇祭を実施し、干支の根付入りおみくじ130個を用意して、丑年の人に配布する。

 

 0:15から宮司舞のみで松前神楽奉納を行い、神様に新年の安全と小樽繁栄・無病息災・疫病退散などを願う。獅子舞は中止し、獅子頭を持って境内を廻り、人々の頭を噛みながら健康を祈る。0:30から龍祭会正式参拝、8:00から歳旦祭を執り行う。◎龍宮神社HP(外部)

 

 水天宮(相生町3)では、12月31日17:00から大払い式と除夜祭、初詣は特に時間は特定せずに、自由な時間に分散で参拝するとした。◎水天宮(外部)