伝説のジャズシンガー ナンシー梅木展開催

 市立小樽図書館(花園5・鈴木浩一館長)は、小樽ゆかりのクリエイターを応援するシリーズの一環で、小樽出身の伝説のジャズシンガー、ナンシー梅木氏を紹介する展示を、1月9日(土)から始めた。展示期間は28日(日)まで。

 

 2階へ通じる階段には、鈴木館長が約1月かけて調べ上げた同氏の足跡(年表)と写真で紹介し、2階ギャラリーには、道立図書館所蔵の雑誌40冊、雑誌専門図書館の大宅壮一文庫(東京都世田谷区)から原物がない資料のコピー30枚と図書5冊、1949(昭和24)年の市内地図等を展示し、ナンシー梅木世代はもちろん、知らない世代でも同氏の偉大な業績に興味をそそられる展示となっている。

 

 小樽市稲穂の梅木鉄工所の9人兄妹の末っ子として、1929(昭和4)年に生まれ、1948(昭和23)年に上京し、1950(昭和25)年には、日本最高のジャズバンドの花形ボーカリストとして活躍。

 

 1951(昭和26)年、音楽雑誌「スイングジャーナル」読者人気投票で第1位を獲得し、ディズニー映画「わんわん物語」の挿入歌を歌い、大物歌手のアンディ・ウイリアムスとデュエットするなど話題が尽きない人物で、多くの雑誌で取り上げられ、当時の人気を伺い知ることができる。

 

 1955(昭和30)年に26歳で渡米。1957(昭和32)年には、日本人として初のアカデミー助演女優賞を受賞し、女優としても認められた。

 

 鈴木館長は、「小樽で生まれ育ち、19歳で上京して26歳でアメリカへ、アカデミー賞を取るなど、小樽生まれでこんなに頑張った人を、この機会に知ってもらいたい」と話した。

 

 今後も同氏に関する情報提供を依頼し、展示会終了後は、貴重な資料として保存する予定。

 

 16日(土)11:30から関連イベント「音楽と映像とお話で楽しむナンシー梅木」を開催し、アカデミー賞を受賞した映画「サヨナラ」のシーンなどの映像や、アンディ・ウイリアムズとのデュエットなどCD4~5曲を紹介後、講演会を予定している。(事前予約で受付終了)

 

 ◎市立小樽図書館(外部)

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