建築デザインコンクール好成績 未来創造高校

 2020(令和2)年度高校生建築デザインコンクールに、北海道未来創造高等学校(最上1)建設システム科の生徒が出品し、3年の阿部大翔さんの「選択肢のある家」が最優秀賞、3年の松村里玖さんの「prairie house」が優秀賞に選ばれた。

 

 同科の押切吉紀教諭は、「ここで12年間指導しているが、最優秀賞は初めて。遅くまで残って製作に励んでいた」と、受賞を喜んでいる。

 

 同コンクールは、道内の建築系学科がある高校に在籍する生徒を対象に、建築物のデザインについて、高校生らしい夢のあるユニークなアイディアを広く募集し、北海道、公益社団法人日本建築家協会北海道支部、一般社団法人北海道建築士事務所協会、一般社団法人北海道建築士会により実施されている。

 

 今回の課題は、南幌町にある「みどり野きた住まりるヴィレッジに建つ北方型住宅」で、夫婦2人と子ども2人がいる子育て世帯が住む庭付き一戸建て住宅。これまでの学びを活かし、それぞれの感性で住宅設計に取り組んだ。

 

 12月15日までの受付に9校144作品が集まり、22日に選考委員会で決定された。

 

 同校建築システム科では、建築技術や土木技術、環境保全に関連する専門的な知識・技術を学び、地域の歴史や文化、暮らしに対応した建築技術を身につける。

 

 同科2年生と3年生全員の31作品が応募し、最優秀賞1名・優秀賞1名のほかに、佳作に2年阿部彩華さんの「family museum」、特別賞に3年古山和人さんの「STEPハウス」が入賞するという好成績を収めた。

 

 阿部さんは、「自分もびっくり。作品を見直した時、先生の協力があったが、今後は1人の力で受賞したい。自分の力で設計できるよう目標を持てたのが自信にも繋がった」と受賞を喜び、「コロナ禍で外出自粛なのに、出掛ける人が多いのは、建築の力で家での生活に飽きがこないよう楽しくしたら、外に出ないのではと考えた。普段の生活の中に選択肢があれば、今より楽しいと思う」と今後の作品について語った。


 
 松村さんは、「嬉しいが少し悔しい気持ちもある。1から学んで自分で設計して課題に取り組む中、根気強さと考え方が身についたと思う」と話し、「アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトのプレイリースタイルをモチーフにした。建物の高さを抑え、水平を強調し、自然と溶け込めるようにした」と、作品について説明した。

 

 2人は、さらに建築を学ぶため、それぞれ大学へ進学するという。

 

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