質問の仕方を学ぶ ワンコインスタジオ「質問力」 

 市立小樽美術館(色内1)では、昨年8月から、ワンコイン500円でクオリティの高い講座やワークショップが体験できる、ワインコインスタジオを開催している。

 

 今回は、2月28日(日)11:00から、フリーパーソナリティの野口沙代さんを講師に、相手の言葉を引き出す質問の仕方「質問力」を学んだ。興味を持った市民10名が参加し、野口さんの話術に時間を忘れて聞き入っていた。

 

 20歳の頃は、函館の人気コミュニティFMラジオ放送局・FMイルカで、声を届けるプロとして、また、FMおたるの番組や市内イベントなどMCを務めた。

 

 昨年3月に同社を退社し、現在はフリーとして活動を続けている野口さんは、これまで数百人以上の人と会う機会があり、限られた時間の中で質問が求められていた。

 

 いままでの経験から、質問は苦手な人でも、どうすると気持ち良く話ができ、極上の答えを得られるか、コツを伝授した。

 

 下調べをしたり、これまでの知識から勝手な思い込みをしてしまいがちだが、相手の情報を一旦リセットし、問いや言葉、意識や発想を変えることで、相手の新しい一面が沢山見えてくるという。但し、最終的に聞きたいことは、一番最後にとっておく。

 

 好奇心や驚ける心を持つのも大事で、相手の話をしっかりと聞き、うなずく動作を入れることで、話が不思議と入ってくると言い、会話を楽しむことで、コミュニケーションが広がるのだと伝えた。


 
 最後に、「言葉は音の心、心を音に載せて語る。楽しい時は楽しい声で、切ない時は切ない声で、感情を声に乗せる。マスク社会の今、なおさら表情が読み取れないので、抑揚やアクセント(音の高低)に気をつける」ともアドバイス。

 

 野口さんは、「質問することに苦手意識を持っている方が多いことに気付き、
私たちは、どう質問を組み立てるかが永遠のテーマ。コミュニケーション力が求められる中で、質問の仕方が変わってくると広がる世界も違うと思う」と話した。

 

 参加した市内30代女性は、「質問する場面も多く、相手からどう引き出せるか、学びたくて参加しました」と、熱心に聞いていた。

 次回ワンコインスタジオは、舞踏ライブドローイングで、3月20日(土)14:00~15:00開催。講師は美術家・舞踏家AkiYo氏、モデルは舞踏家の田仲ハル氏。

 電話予約:0134-34-0035 小樽美術館