長橋なえぼ公園森の自然館 5ヶ月ぶりの開館

 冬季閉館中だった長橋なえぼ公園(幸1)内の森の情報センター「森の自然館」が、4月11日(日)5ヶ月ぶりに開館した。

 

 朝から春の暖かな日差しが降り注ぎ、1桁だった気温が徐々に上昇、14:29には最高気温12.7℃を観測した。園内の川縁には、エゾエンゴサクやキクザキイチゲも咲き始め、陽気に誘われた市民らは春の息吹を実感していた。

 

 同館は、毎年雪が降る前の11月10日に閉館し、春の訪れを待って4月11日に開館している。1年を通して園内の散策を日課としている市民らは、館内常駐の山本謙也指導員と女性スタッフとの再会を喜んでいた。

 

 館内には同園の動植物を撮影した写真コーナーがあり、ほぼ毎日訪れて動植物を写真に収めて続けている、写真提供者に大湯崇夫さんは、開館に合わせて7枚を更新した。

 

 木漏れ日をバックにエゾリスのシルエット写真や、雪と戯れるアカゲラ、なえぼ公園とは思えない小川を滝に見立てたミズバショウとのツーショットなど、どれも公園を知り尽くした大湯さんの努力と技術によって魅力を伝えている。

 

 山本指導員が撮影したポストカードコーナーでは、最寄りの長橋郵便局へ行くと、同園にちなんだ風景印を押し郵便が出せると紹介。

 

 今年は、気温が高い日も多く、例年よりも雪溶けが早く、園内の雪はほどんど溶けてしまった。園内のカタクリの開花が気になるところだが、すでに蕾が顔を出し始めていて、早い場所では15日頃に開花し、それから徐々に咲き1週間ほどで満開になると予想。

 

 2ヶ所あるカタクリの群生地では、蕾はまだ枯葉に隠れて見えないため、踏みつけないよう散策には注意が必要だ。

 

 同園には、大正時代に植樹されたエゾヤマザクラ・アカマツ・クヌギ・シラカバなど、多種類の樹木が植えられていて、大湯さんは、「様々な生きものがいる多様性の森だから面白い」と話す。

 

エソサンショウオの卵

エゾエンゴサク

キクザキイチゲ

カタクリ

オオカメノキ

 

 

 ミズバショウの池には、アカガエルやエゾサンショウウオの卵も見られ、次々と春を実感する動植物が発見でき、来館者を楽しませていた。

 

 山本指導員は、「1人でも多くの方が同公園を散策し、植物・動物・昆虫を見て楽しみ、その際、森の自然館にも立ち寄ってください」と来館を呼びかけた。

 

 5月23日(日)には第1回自然観察会を予定している。

 

 森の自然館 4月11日(日)〜11月10日(水)9:00〜17:00(10月1日〜16:00)

 入園無料・身障者用トイレ設置 月曜休館・休日の時は翌日

 問合せ 0134-27-6061

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