高校生ものづくり北海道大会優勝 未来創造・目黒輝さん

 小樽未来創造高校(最上1)機械電気システム科3年の目黒輝さん(18)は、今年8月開催の第21回高校生ものづくりコンテスト北海道ブロック大会の旋盤作業部門で、100点満点中51点の好成績を収め最優秀賞に輝き、11月に神奈川県川崎市で開催される全国大会への出場を決めた。

 

 同大会は、高校生による工業技術技能を競うもので、「ものづくり甲子園」と呼ばれ、産業の基盤となる技術・技能のレベルアップと、高校生のものづくりの関心を高め、技術・技能を尊重する社会的気運を高め、卒業生の進路をさらに充実させることを目的に開催されている。

 

 当初、今年6月の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、8月21日(土)・22日(日)に延期され、札幌工業高校で開催された。

 

 旋盤作業部門には、道内6校から代表者1名ずつの6名が参加。制限時間2時間以内に、2つの鋼材を削って、ねじ切り・テーパ加工・はめ合い等の技術を駆使し、製作図面に示す通りの部品を製作。100分の1mmの精密な加工が求められ、精度を上げかつ制限時間内に仕上げる。

 

 同校では、正確な記録はないが、旋盤部門での全道最優秀賞の好成績はしばらくなかった模様で、今回の受賞に学校関係者は喜んでいる。

 

 子どもの頃からものづくりが大好きな目黒さんは、小樽商業高等学校と統合して同校になる前の小樽工業高校卒業生の兄と同じ学校に進学し、1年生から科学研究部に入部。ロボット作りを楽しみ、全道大会では無線操縦部門で優勝した経験もある。

 

 今年1月、機械加工技能士試験を受験し合格。先生の勧めもあり、同大会に出場し、毎日、放課後に練習を続けて技術を磨き、合格への意欲も増していった。

 

 目黒さんは、「練習通りにはいかず満足はしていないが、失敗しない分でカバーできたと思う。良い精度が出せて優勝に繋がった。全国大会へは、優勝を目標に、出発するまでみっちり学びたい」と意欲を示し、ものづくりに取り組む姿勢は模範となり、後輩にも良い影響を与えているという。

 

 機械電気システム科小倉昌志学科長は、「1月のものづくりの資格試験を通じて、さらにステージアップする姿は素晴らしいと思う。進路にも繋がっていて、一貫してものづくりが好きなんだと思う」と応援している。

 

 全国大会は、11月13日(土)・14日(日)に、神奈川県川崎市内の高校を会場に開かれ、旋盤作業部門は、全国9ブロックからの代表者と開催地1名の10名が、学科と加工課題で競う。

 

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