小樽市議会第3回定例会 会派代表質問2日目・一般質問

 2021(令和3)年度小樽市議会第3回定例会は、9月14日(火)13:00から、共産党の丸山晴美議員と公明党の松田優子議員の会派代表質問が行われ、一般質問では、小池二郎議員と中村岩雄議員が質問に立った。

 

 丸山議員は、全国の新型コロナウイルス感染症の新規陽性者数が8月中旬から2万人を超える日が続き、重症者数も過去最高となり感染が拡大し、自宅療養者が激増した現状に触れ、自宅療養の方針撤回を求めたが、市はこれまでと同様に感染者の状態に応じた適切な対応をするとし、市内の宿泊療養施設の設置に関しては、今後、感染者の増加が続き、入院や宿泊療養が困難となる状況が見込まれる場合は、設置者の北海道と対応策について協議するとした。

 

 また、新型コロナウイルス感染症は無症状感染が大きな特徴でもあるため、無症状の感染を抑えるには大規模で定期的なPCR検査が必要であり、対象施設の拡大についての質問では、拡大ではなく未実施の高齢者入所施設及び障がい者入所施設や、デイサービスなどの通所型の事業所や在宅サービスを実施している事業所のニーズを把握するなどして、対象を拡大するか検討するとした。

 

 誰でも何回でもPCR検査を無料で受けられるよう国に求めてもらえるか?の質問には、「多額な費用が必要となる。国に対して財政支援の充実を求める」と回答した。

 

 ワクチンについては、一時期供給が滞っていたが、10月上旬までに、12歳以上の人口の約8割に接種できるワクチン配分が可能となり、11月末までには、市民全体の約8割に2回の接種が終わる予定で、受験生や学生が年内に確実に接種を受けられる体制についても整っているとし、土曜や日曜の大規模個別接種を中心に予約を設定した。

 

 ワクチン接種証明書の活用については、政府の行動制限緩和の基本方針で、ワクチン接種歴やPCR検査等での検査結果をもとに、感染リスクが低いとみなすワクチン検査パッケージの活用いついては、適用となると感染防止と地域経済の回復の両立に繋がる事が期待されるとした。

 

 市内経済においても歓迎すべきと考えるが、ワクチン接種をしない人が不利益を被ることがないよう配慮する必要があると考え、今後の検討状況を注視するとした。

 

 こども医療費助成の拡大については、小学生の入院において全世帯が初診時一部の負担金のみで、通院においては課税世帯は1割負担となる。

 

中学生の通院は全世帯が対象外で、入院は課税世帯のみ1割負担となるが、札幌市では4月までに小学生まで実質無料化とした。

 

 小学生の課税世帯の通院を無料化にすると、市の負担は年間1,800万円増。中学生の課税世帯の入院を無料化にすると年間約200万円。入院・通院共に実質無料化にすると年間約3,600万円の負担増となる試算を示した。

 

 市民が安心して子供を産み育てることのできる環境づくりは重要であると考え、財政面のほか、他の子育て支援施策との優先度を見極めながら引き続き検討したいとした。

 

 松田議員は、解体を回避するため、所有者に土地建物を無償での譲渡の申入れを行い、当面は市で保有する方向で検討している北海製罐小樽工場第3倉庫への対応状況について質問。

 

 小樽工場第3倉庫は市の歴史的建造物であり、運河と一体となった景観は小樽の貴重な財産であり、その歴史や景観に価値のあるものと認識を示した。

 

 市が保全のため維持管理費負担に対する市民理解については、市民意識の醸成のために実施された活用ミーティングの見学会等では、多くの市民が参加し、保全活用を求める多くの声があり、多くの市民の存続への期待の表れと考える。将来の財政負担の心配の声も寄せられているが、維持費の削減や財源の確保など課題の解決に努めたいと回答した。

 

 ◎R030914小樽市議会本会議1(YouTube)

 ◎R030914小樽市議会本会議2(YouTube)

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