小樽なえぼ公園の魅力満載 みんなの写真展

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言で、約1月半閉館が続いていた市民の憩いの場・小樽なえぼ公園内にある森の自然館では、宣言が解除されて開館した10月1日(金)に、第2回みんなの写真展が始まった。

 

 ほぼ市内在住の13名が、同公園で撮影したとっておきの写真約100点を展示している。出展者でもあり、なえぼ公園常連の渡邉勝さんが中心となり、1週間ほどかけて展示作業を行い、協力あっての開催となった。

 

 4年前から、同館に勤務する観察指導員の山本謙也さんのアイディアで、1人では紹介しきれないなえぼの魅力を伝えてもらおうと企画した。

 

 日頃から同公園をこよなく愛し、通い詰めている人だけが知っている公園で遭遇した動植物を写真で紹介。

 

 山本指導員は、“ポツンと一軒家なえぼ編”と題して、なえぼの歴史の移り変わりが分かる航空写真や昔の様子が分かる写真も展示。

 

 和田紀行さんは身近にいる危険なハチの標本や巣を、同館開催の3人展や4人展の常連の大湯崇夫さん・薬師セツ子さん・小松淳平さんも、なかなか遭遇できない植物を見事に捉えている。

 

 ツチアケビの実の様子や寄生植物のギンリョウソウ、今年5月に撮影した準絶滅危惧種に指定されているヤマシャクヤクなども紹介。

 

 都合がつく限り同公園を訪れているという塚野良江さんと田中忍さんは、今日も撮影に訪れていた。

 

 塚野さんは、今年の冬からエゾリスのかわいらしさに夢中になり、愛くるしい様子を激写。とくにリスの口元に蚊がとまっているベストショットを公開し、「野生の動植物に出会える素晴らしい場所」と太鼓判を押した。

 

 田中さんは、今年4月に撮影に成功したエゾフクロウを出展。同公園にエゾフクロウの存在が確認された。動きが速いシマエナガも写真に収め、鳴き声で分かるのだと言い、「みんなでマナーを守り、大切にしてこの自然をずっと残していきたい」と話した。

 

 山本指導員は、「今年の写真展は、なえぼを愛してくれる人々の力作が並んでいる。なえぼ公園の良さを知り、大切に考えてくれる人たちが、自然を守るために、木の倒木を処理したり、木に塞がれた源流を綺麗にしたり、ボランティアの人々によってなえぼ公園の豊かさが保たれている。

 

 この自然豊かななえぼを知ってもらう機会を作り、冬期間閉館前を締めくくる写真展を見ていただければ」と話した。

 

 このほか、総合博物館提供写真やなえぼを紹介しているエゾノナッツさんのブログから50枚をピックアップ、今年3月に亡くなった元観察指導員・佐々木清志さんの若かりし頃の写真を展示し偲んでいる。

 

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