共・候補者取り下げ 自・中村氏と立・大築氏の一騎打ち

 国会会期末の10月14日(木)、衆議院が解散され、事実上選挙戦がスタートした。19日(火)公示・31日(日)投開票の日程が正式に決まり、2017(平成29)年10月以来4年ぶりの選挙となった。

 

 北海道第4区は、日本共産党が立候補予定者を取り下げ、自由民主党の中村裕之衆議院議員(60)と、立憲民主党の新人・大築紅葉氏(37)の与野党一騎打ちとなった。

 

 中村氏は、1961(昭和36)年余市町に生まれ、現在、衆議院議員3期目で、農林水産副大臣、前文部科学大臣政務官を務めた。

 

 後志管内で一番人口の多い余市町から道議会議員を出したいという、地域の願いに答えるために出馬したという。

 

 5日(火)に行われた会見で、3期目を振り返り、「文部科学大臣政務官を1年務め、幼児教育・高等教育の無償化の法律案を成立させることができ、小中学生1人1台のタブレットを配備し授業環境を整えた。

 

 また、JR銭函駅やJR南小樽駅のエレベーター設置、余市まで高速道路が開通し、さらに倶知安まで工事が始まり充実した4年間だった」と述べた。

 

 コロナに関しては、補正予算等にしっかりと取り組みたいとし、人口減少がない倶知安・ニセコ・留寿都・赤井川村ように、今後小樽市も、リゾートやホテル等の投資の動きが考えられ、観光投資を呼び込んで、ホテルの従業員が地域に暮らし、人口減少に歯止めをかけるとした。

 

 また、食と観光の4区ではコロナで大きな影響を受けており、感染症が治まり、しっかりとリバウンドをキャッチして経済につなげ、パウダースノーに次ぐ世界に通じるブランドを作ることが重要で、マリンレジャーに熱心は富裕層も多く、食を中心に地域を盛り上げ、後志管内の魅力を発信していきたいとした。

 

 小樽-余市間は7番目の利用と聞き、2,000人の利用者がある余市駅はなど、並行在来線については、道庁と沿線自治体と協議会を開いているが、新幹線が札幌まで延伸するした場合、その時点で判断してもらうが残すことが重要だとした。

 

 また、2030(令和12)年もしくは2034(令和16)年に、札幌で冬季オリンピックが開かれることを見込み、アルペン競技をニセコ町で開くためにも、高速道路インターチェンジの開通に期待。地域が大きな起爆剤となり、世界に誇るリゾート地として飛躍できればと思うと述べた。

 

 ◎中村裕之オフィシャルWEB(外部)

 

 大築氏は、1983(昭和58)年、4人兄妹の末っ子として小樽に生まれた。小樽潮陵高校を卒業後、イギリスへ留学。バーミンガムシティ大学でジャーナリズム
を学び、帰国後はフジテレビに入社し、報道局政治部記者を務めた。

 

 家族は夫と小2の娘と5歳の息子の4人。好きな言葉は「無償の愛」・「猪突猛進」、4人の子どもを育てイギリス留学の後押しをしてくれた母親と、荒野の小樽を開拓した発想力と実行力に勇気をもらった榎本武揚を尊敬する人に挙げ、目指す政治家についても同氏だという。

 

 8日(金)に記者会見を開き、後志で必要な施策については、地方創生や地域が元気になるよう、人口減少に歯止めをかけ、ふるさとに戻った限りしっかりと取り組む意思を示した。

 

 また、老後の不安から共働き世帯が増え、女性が、新しい発想で新しいことにチャレンジでき、さらに活躍できる社会や子育て環境の整備、保育士の給料見直しなどを改善したい。

 

 核のゴミ処理に関して反対の意思を示し、目先の利益よりも、10年・20年後を見据え、豊かな自然がある後志には都市部と教育連携し、もっと可能性を広げ、次の発想に転換していくことが重要。

 

 日本の地形からどこで地震が起こるか分からないため、原子力発電所の再稼働については安全確保できないとし、再稼働しなくてもエネルギーは足りているため、ダムでの水力発電や地熱に関しても研究を進めるべきで、今後、可能性を見出したいと意欲を示した。

 

 ◎おおつきくれは(外部)

 

 日本共産党北海道委員会は、道内3つの選挙区で候補者を取り下げ、北海道第4区から出馬を予定だった松井真美子さん(61)は、14日(木)16:00から市役所(花園2)2階記者室で記者会見を開き、同党小樽地区の野呂田博之委員長と松井氏が出席し、取り下げについての説明を行なった。

 

 松井氏は、「蘭越に行っていた11日の夜に取り下げたと聞き、すぐに気持ちを切り替え、帰りの宣伝カーで、候補者としてではなくアナウンスをしながら走ってきた。共産党は共闘を目指してきた。国民のためにある政治ということでは今の政治を変えなきゃいけない。支部や高齢者の方々の声には申し訳なく残念ではあるが、統一した方が望ましいとの思いもあり、比例では共産党を訴え、できることをしたいと」と話した。

 

 野呂田委員長は、「取り下げは残念ではあるが、9年間に及ぶ、安倍・菅政権が交代する変化の中、しっかりとまとまり自民党を退治して、小選挙区4区でも議席を獲得し、国民本位の国政に変えていく意味では、立憲民主党の大築紅葉さんを当選させるために、最大限に力を尽くしたい」と述べた。